2023 Fiscal Year Research-status Report
VRによる多様な家庭の子育て疑似体験を活用した子ども虐待防止支援プログラムの開発
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23K10090
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Research Institution | Ishikawa Prefectural Nursing University |
Principal Investigator |
千原 裕香 石川県立看護大学, 看護学部, 講師 (50738408)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 亜希 石川県立看護大学, 看護学部, 助教 (40889218)
西村 真実子 石川県立看護大学, 看護学部, 名誉教授 (50135092)
金谷 雅代 (東雅代) 金城大学, 看護学部, 准教授 (80457887)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 子ども虐待予防 / 高校生 / 親になること / 親になる前の若者 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究1 2019年度に実施した「親子交流を通して親になることを考えるプログラム:Think about Being a Parent Program(TBPP)」に参加した1175名の高校生が、プログラム参加後に「親になること」について自由記述した文章をテキストマイニング分析を行った。共起ネットワークにより以下の11トピックが抽出された: 1)大変そうで不安だ、楽しそうで嬉しそう、2) 不安だけど楽しみ、3) 子育てを単純で簡単なものと考えてはいけない。子どもを大切に育てる責任と覚悟が必要、4) パートナーや周囲のサポートや協力が重要、 6)親になると悩みや心配が増えるが頑張りたい、7)子どもに愛情を注ぎたい、8)良い経験だと思うしそうしたい、9)子どもが欲しい、10)子どもは欲しくない、11)想像できないし考えられない。高校生はTBPPにより、親になることを肯定的にとらえ、親の責任の必要性を感じていた。また性別、乳幼児との接触経験、被愛情感別に特徴語分析を行った結果、男子生徒や乳幼児と接する機会の少ない生徒、被愛情感が不十分な生徒は、親になることを具体的にイメージできず、親になることへの肯定的な感情よりも、親としての責任の必要性を強く意識している可能性が示唆された。本研究により親になる前の若者に対する子ども虐待防止支援には、「親になること」を自分事化して考えられるような工夫が求められ、乳幼児を持つ複数の親と交流する機会を増やすことや仮想現実や拡張現実などの革新的な技術を用いたシミュレーション教育の提供が必要であると示唆された。「親になること」を自分事化して考えられるシミュレーション教育コンテンツの作成を目指し、次のステップである研究2:子育て疑似体験コンテンツ作成に着手する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究1が終了し次のステップである研究2に進む段階となっており、おおむね順調に進んでいる
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Strategy for Future Research Activity |
「親になること」を自分事化して考えられるシミュレーション教育コンテンツの作成を目指し、次のステップである研究2:多様な家庭の子育て疑似体験コンテンツ作成に取り掛かる。また研究1の成果について、海外ジャーナルへの投稿を予定している。
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Causes of Carryover |
高性能ノートPCを計上していたが、2024年度のVRコンテンツ作成委託費が計画当初より経費が高くなることが見込まれたため、高性能ノートPCは購入せず、次年度のVRコンテンツ作成委託費に使用する計画に変更した。
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Research Products
(2 results)