2023 Fiscal Year Research-status Report
バイオマーカーを用いた産後の抑うつスクリーニング法の開発
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23K10111
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Research Institution | Fukui Prefectural University |
Principal Investigator |
金粕 仁美 福井県立大学, 看護福祉学部, 准教授 (10723645)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上谷 祐子 福井県立大学, 看護福祉学部, 助教 (00970451)
渡邊 浩子 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (20315857)
平 修 福島大学, 食農学類, 教授 (30416672)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 周産期 / 抑うつ症状 / 不安 / コルチゾール / 毛髪 |
Outline of Annual Research Achievements |
抑うつ症状や不安などは周産期においてよくみられるメンタルへルスの問題であるが、妊娠期からのスクリーニング体制は十分に確立されていない。本研究は毛髪検体を用いて妊娠期のコルチゾール値及びパターンと産後の抑うつ症状の関連を明らかにすることを目的とする。同時に、コルチゾール以外の関連分子を新たに同定し、産後1ヶ月時点のコルチゾール及び関連分子と抑うつ症状や不安の関連を明らかにすることを目的とした。 2023年8月から調査施設において研究参加者の募集を開始した。対象者は母子ともに健康な産後1か月の女性150名程度である。産後1か月健診等の来院時に、研究目的と方法等を明記した資料を配布し、同意の得られた参加者から4本程度の毛髪検体の採取と母子健康手帳からの情報収集を行った。本研究では10cmの毛髪を用いることにより過去10か月間のコルチゾールおよび関連分子の値を調査する。また、アンケートは同日中に参加者自身のスマートフォンから回答してもらった。アンケートの内容は、参加者の基本属性と妊娠中の染毛剤・染毛料の使用回数、成人アタッチメント尺度、ソーシャルサポート尺度、状態-特性不安検査、エジンバラ産後うつ病自己評価票、CES-Dうつ病自己評価尺度、赤ちゃんへの気持ち尺度などである。母子健康手帳からは、妊娠中の体重増加、分娩様式、児の性別、在胎週数、出生体重と身長などの情報を収集した。2023年度は、研究施設1施設において募集を行い、74名の女性が研究に参加した。2024年度は複数の研究施設に依頼し、研究対象者の募集を継続する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度と2024年度は調査施設への依頼と参加者の募集、調査を行うことを計画していた。募集予定人数150名のうち約半数の参加者の募集をおこなえたため、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は複数の研究施設に依頼し、研究対象者の募集を継続する。研究参加者が150名に達した時点で募集を終了する。同時に毛髪検体よりコルチゾール及び関連分子の値を分析する。
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Causes of Carryover |
当初は複数の施設に依頼する予定であったが、2023年度に調査を依頼した施設は1施設のみであり、その分の謝礼などを使用しなかった。2024年度は複数の施設に依頼する予定であり、そのための費用として使用する。また、2023年度の後半に毛髪検体の分析を行う予定であったがおこなえず、分析機器のある施設に移動するための旅費等を使用しなかった。2024年度に行う分析のための旅費等として使用する。
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