2023 Fiscal Year Research-status Report
Research on reproductive health literacy for Asian immigrant women
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23K10147
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Research Institution | Otemae University |
Principal Investigator |
嶋澤 恭子 大手前大学, 国際看護学研究科, 教授 (90381920)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
幅崎 麻紀子 アール医療専門職大学, リハビリテーション学部, 教授 (00401430)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | リプロダクティブヘルス / アジア系移民女性 / へルスリテラシー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ますます増加傾向にあるベトナム人及びネパール人等の在留アジア系移民女性のリプロダクティブヘルス/ライツが侵害される要因を、リプロダクションを取り巻く社会や文化の異なる地域への移動の問題として、そして、情報アクセスの脆弱性や健康をめぐる文化の違いの問題、すなわち、リプロダクティブヘルスリテラシーの問題に焦点を当てて捉える。本研究では、移民女性が出身国と移住国とのリプロダクティブヘルス/ライツ教育の隙間に置かれ、移住という国際移動によって生じる移住先でのリプロダクティブヘルスリテラシーの実態や課題について明らかにする。つまり、移住という国際移動による性をめぐる情報や環境の変化により、女性のヘルスリテラシーはどのように影響をうけているのかを明らかにすると共に、リプロダクションの問題予防の観点から当事者のみならず、周囲の環境への働きかけに向けた実践研究を行うことが、本研究の目的である。 初年度の2023年度には、日本国および地方自治体、NPOにおける在留外国人女性を対象とした保健政策や取組みについて更新情報も含め整理し、へルスリテラシーに関する文献資料の収集に着手し、文献リストの作成、調査訪問先の選定、資料の読解などを行った。また、今年度は当該国1つであるベトナムホーチミン市にて、高校と大学、地域保健所の訪問や、性教育指導者などにリプロダクティブヘルス教育の現状や課題、へルスリテラシーの教育などについて聞き取りを行い状況を把握した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、日本に在留するネパール人/ベトナム人のパイロット調査を行い、質問紙やインタビュー調査の準備を行い、倫理審査を受ける予定であったが、当初の予定に照らし合わせるとやや遅れていることになる。すでに計画通り終えている関係各所への聞き取り、文献リスト作成と読解、ホーチミン市への訪問聞き取りを踏まえて、調査地の選定と質問内容のすり合わせなど準備を進めていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、パイロット調査とともに研究倫理審査の準備を行い、在留ネパール人/ベトナム人へ、セクシュアリティ観及びリプロダクティブヘルスリテラシーについての質問紙調査、聞き取り調査及びグループインタビューを行う。 また、ネパールにおける聞き取り、移民受け入れを先行しているドイツ訪問のための訪問先の選定や調整をおこない、移民に対するリプロダクティブヘルスサービスの現状やヘルスリテラシー教育について情報収集し、調査研究に反映させる。
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Causes of Carryover |
今年度予定していたドイツ訪問が日程調整ができずに延期になっているため、次年度の使用予定となったため。
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