2023 Fiscal Year Research-status Report
Implementing Nursing Support Tools to Empower Children with Chronic Illnesses to Prepare for Disasters
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23K10187
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Research Institution | Tokiwa University |
Principal Investigator |
沼口 知恵子 常磐大学, 看護学部, 教授 (50381421)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 令子 関西医科大学, 看護学部, 教授 (70404902)
小室 佳文 東京医科大学, 医学部, 教授 (20233067)
原 朱美 神戸市看護大学, 看護学部, 特任准教授 (70613800)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 慢性疾患の子ども / 災害への備え / 看護支援ツール / 実装化 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、全国の子どもを対象とした外来を持つ医療機関に対し、慢性疾患の子どもが自然災害発生時に自分の健康の維持・管理ができるような支援の有無、支援ニーズ、看護師の認識について調査を実施した。 調査対象は、日本小児総合医療施設協議会会員となっている医療施設、全国の大学病院と小児専門病院564施設とした。各医療機関に調査を郵送し、127の返送を得た(回収率23.0%)。 回答があった医療施設の種類は、総合病院59%、大学病院29.5%、小児専門病院6.4%、診療所2.6%、その他であった。慢性疾患の子ども自身が災害に備える必要性は全員があると回答したが、研究者らが抽出した災害時に子ども自身に必要な9つの力のうち、「体調を整える」「物品がない時の対応方法がわかる」については、ほかの力に比べ、必要であると回答する割合が低く、5割程度であった。また、実際に子ども自身に援助をしている割合は4割未満であり、衛生材料のストックについて説明する、災害時の物品の再利用についての説明、災害時の連絡先の確認、病気に対する理解の確認、自己注射の練習などの実施が報告された。援助していない理由としては、時間の確保の難しさ、マンパワーの不足、どのような援助が必要かわからない、親に介入しているなどが挙げられた。 アンケート調査と共に回答を求めた、今後の介入調査に向けての情報提供に関する希望については、30施設から希望があった。上記のアンケート調査の結果を踏まえ、次年度の介入研究に向けて準備を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は、国内の小児外来を有する医療施設へのアンケート調査の実施を計画していた。倫理審査等の準備に時間を要したが、年度内にアンケート調査を実施し、アンケートの回収が完了し、進捗としては、順調であると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、介入研究の準備として、倫理審査を受診し、そのうえで介入研究に関する情報提供を希望した施設に研究協力依頼を送付し、協力者を募り、介入を開始する。介入協力施設においてもそれぞれ倫理審査が必要になることが予想され、時間を要する可能性があるが、必要な手続きであるため、なるべく早急に進められるよう準備を進める。
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Causes of Carryover |
2023年度の研究の進捗状況は、おおむね順調であったが、アンケート調査の返送が3月末まで続いたため、アンケート調査の分析に係る会議を年度内に実施することができなかった。会議は、進捗状況の確認と報告についてWEBでの会議に変更したため、研究分担者との対面での会議のための旅費の執行ができなかった。 次年度にアンケート調査の分析と次年度の介入研究のための分担者会議を実施するため、次年度に執行する。
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