2023 Fiscal Year Research-status Report
加齢性難聴高齢者のフレイル予防に向けた前向きコホート調査
Project/Area Number |
23K10232
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
達川 まどか 愛媛大学, 医学系研究科, 助教 (20849690)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 美由紀 愛媛大学, 医学系研究科, 講師 (80866442)
陶山 啓子 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (50214713)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 難聴高齢者 / 補聴器 / フレイル |
Outline of Annual Research Achievements |
聴覚は、言語及び思考、情動にも深くかかわっておりコミュニケーション機能の中枢として極めて重要な感覚である。加齢に伴う難聴は、コミュニケーション障害、社会参加の阻害、認知機能低下等、要介護の前段階であるフレイルを引き起こし、高齢者の生活の質に影響を及ぼす重大な健康問題である。難聴から引き起こされるフレイルを予防するためには、聴力を補助できる補聴器の利活用が有用であると考えられるが、補聴器の使用状況がフレイルに影響を与えるのかは十分に明らかになっていない。 以上のことから本研究では、補聴器装用者を前向き調査し、補聴器の使用状況が、フレイルに関連する要因や高齢者の心理社会的状態、フレイルがどのように変化したのか量的、質的に明らかにする。そのことにより、加齢性難聴を有する高齢者のフレイル予防に向けた看護介入の示唆を得たいと考える。 今年度は、補聴器外来受診高齢者をリクルートし、追跡調査を開始したいと計画していたが、対象者のリクルートが当初計画していたより困難であった。 そのため、研究計画を一部変更し、補聴器装用高齢者対象に補聴器の使用実態の解明、および補聴器の装用状況とフレイルとの関連について検討することとした。補聴器装用高齢者を対象とした研究を行うため近隣にある補聴器専門店等と協議を重ね、研究協力の承諾を得ることができ、研究を実施する下準備を進めることができた。 次年度は実際に調査を進めていく予定である。 また、今年度は、補聴器外来受診高齢者を対象に補聴器選択から補聴器を装用した現在の生活における体験について、インタビュー調査を実施することができた。インタビュー調査については、今年度中にほぼ解析を終えることができたため、次年度は論文を作成し、関連学会に投稿する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究対象者リクルート、対象者数確保に困難が生じたため、研究計画を一部変更した。変更点としては、補聴器装用高齢者対象に補聴器の使用実態の解明、および補聴器の装用状況とフレイルとの関連について検討することとしたことである。 補聴器装用高齢者を対象とした研究を行うため近隣にある補聴器専門店等と協議を重ね、研究協力の承諾を得ることができ、研究を実施する下準備を進めることができた。 次年度は実際に調査を進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
補聴器装用高齢者対象に質問紙調査を実施し、補聴器装用の実態解明、補聴器装用とフレイルとの関連について調査を実施する。 難聴高齢者対象にインタビュー調査を実施した内容について、関連学会で発表、論文投稿する。
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Causes of Carryover |
2023年度は、研究計画を一部変更することになったため、研究実施のための準備期間となった。2024年度は調査を開始するため、自記式調査にかかわる経費を計上している。
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