2023 Fiscal Year Research-status Report
訪問看護師を対象とした難聴ケア教育プログラムWebシステムの開発
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23K10248
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Research Institution | Kinjo Gakuin University |
Principal Investigator |
鍋島 純世 金城学院大学, 看護学部, 講師 (60634631)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 紀代美 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 教授 (60269636)
杉浦 彩子 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 病院, 医師 (90420380)
安東 由佳子 名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (50314745)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 訪問看護 / 難聴 / 高齢者 / 教育プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、訪問看護師を対象とした「難聴ケア教育プログラムWebシステム」を開発し、その効果を検証することである。2023年度は、「難聴ケア教育プログラムWebシステム」として包含すべき内容の検討を実施した。事前研究調査として2022年度に実施した「訪問看護師における高齢者の難聴に対する看護支援の実態」から、訪問看護師の難聴や補聴器に関する知識、難聴スクリーニング、難聴や補聴器のアセスメント及びケアの実施とそれに伴う困難の程度、難聴や補聴器に関してさらに必要と考える知識等を調査し、訪問看護師になかった難聴ケアに関する知識や技術を明らかにし、本研究プログラムに包含する内容の項目を抽出した。その中で、約80%の訪問看護師が難聴のアセスメントに困難を抱え、約30~50%の訪問看護師が難聴高齢者との会話時の環境調整に困難を抱えていたが、その困難の詳細は明らかにできなかった。よって、訪問看護師による高齢者の難聴ケアに関する困難を明らかにするために、訪問看護ステーションに勤務する訪問看護師21名に対しフォーカスグループインタビューを実施した。グループは調査の実効性を優先し、施設毎での構成とした。参加者が全員自由に発言できるように心がけながら、インタビューガイドを用いて1グループ1回約40~50分程度で半構造化インタビューを実施した。質問内容は、訪問先での高齢者の難聴ケアの実際、高齢者の難聴ケアにおける困難の内容とその理由、高齢者の難聴ケアにおいて困難を感じるタイミングから構成し、経験や思いを語ってもらった。インタビュー内容は承諾を得てICレコーダーにて録音し、逐語録を作成して分析データとした。フォーカスグループインタビュー調査は2023年4月~5月に実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画における2023年度の予定は、難聴ケア教育プログラムWebシステムとして包含すべき内容の検討である。難聴ケアに関する文献検討に加え、訪問看護師における高齢者の難聴に対する看護支援の実態の明確化として、「訪問看護師における高齢者の難聴に対する看護支援の実態(事前研究調査)」の分析・総括を実施した。訪問看護師の難聴や補聴器に関する知識、難聴スクリーニング、難聴や補聴器のアセスメント及びケアの実施とそれに伴う困難の程度、難聴や補聴器に関してさらに必要と考える知識を明らかにし、本研究プログラムに包含する内容の項目を抽出した。さらに、本研究プログラムの具体的内容を検討するために、訪問看護師における高齢者の難聴ケアに関する困難の探索について実施した。訪問看護師における高齢者の難聴ケアに関する困難の内容やその困難への対処方法など聴取したことにより、訪問看護師の困難に対処した「難聴ケア教育プログラムWebシステム」の内容の検討について進められている状況である。ただし、検討にあたっては更なる文献検討の必要性および実施した調査の分析が必要であり、計画通りに進んでいるとは言い切れない。よって、おおむね順調に進展していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、「訪問看護師による高齢者の難聴ケアに関する困難」について分析を実施し、分析により抽出された訪問看護師における高齢者の難聴ケアに関する困難に対し、対処可能な「難聴ケア教育プログラムWebシステム」の内容を検討し、文献検討により難聴に関する最新の知見も合わせて精選・統合し、「難聴ケア教育プログラムWebシステム」に含まれる内容を決定していく。 内容の検討と同時に、Instructional DesighのARCS動機づけモデルを援用し、訪問看護師に対する教育プログラムとしての適応度やプログラムの構成や方法を検討していく。
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Causes of Carryover |
文献複写費を計上していたが、オープンアクセス文献を有効利用することにより支出を削減できた。また、調査対象者への謝礼を予定していたが、謝礼を受け取らず協力的に調査に参加いただいたため、謝金の支出がなかった。さらに、研究分担者との打合せについてはZOOMなど活用しながら実施したため、支出を削減することができた。以上の主な理由により次年度使用額が生じたと考えられる。
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