2023 Fiscal Year Research-status Report
COPD患者の身体活動性向上へむけた集団参加型遠隔医療プログラムの構築
Project/Area Number |
23K10332
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Research Institution | Naragakuen University |
Principal Investigator |
阿波 邦彦 奈良学園大学, 保健医療学部, 准教授 (60633344)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀江 淳 京都橘大学, 健康科学部, 教授 (60461597)
江越 正次朗 広島都市学園大学, 健康科学部, 講師(移行) (30894290)
林 真一郎 国際医療福祉大学, 臨床医学研究センター, 教授 (50211488)
松永 由理子 (明時由理子) 九州大学, 医学研究院, 講師 (50612074)
中川 明仁 新潟リハビリテーション大学(大学院), 医療学部, 講師 (90639296)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | COPD / 身体活動性 / 活動範囲 / 身体機能 / 集団参加型遠隔医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者のケアにおいて、身体活動性は大変重要なアウトカムである。しかし、身体活動性の維持・向上が難しいCOPD患者は多い。そこで2023年度の研究目的は、COPD患者の身体活動性に関わる要因分析を行うこととした。 まず、身体活動性を活動範囲の指標であるLife-space assessment test(LSA)について検証した。COPD患者のLSAには6分間歩行テストなどの身体機能が関与していた。なお、LSAが1年間で低下した者には膝伸展筋力の変化量、COPD Assessment testの変化量、抑うつ尺度の変化量が関連すること、1年後にLSAが60未満であった者には、6分間歩行距離の変化量が関連することが明らかとなった。そして、LSAは身体活動量の1日の合計エクササイズ量などと相関することが明らかとなった。またエンパワーメントやヘルスリテラシーなどの関与は認められなかった。 これらから、身体活動性を向上させるには身体機能を向上させるプログラムが必要である。一方で患者教育に関わるであろうエンパワーメントやヘルスリテラシーは身体活動性との関わりが小さいことが推測された。地域在住高齢者ではこれらの関与が報告されているが、COPD患者特有の呼吸困難感などの症状が身体活動には優先される可能性が示唆された。これらの考察を踏まえ、2024年度は介入研究の構想を検証し実践していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度はCOPD患者の身体活動性に関わる要因を検証することであった。学会報告等を行い、本研究はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の今後について、昨年度からCOPD患者の身体活動性に関わる要因を検証してきており、検証結果をもとに介入プログラムを検証する。現在、研究遂行のための研究倫理申請書を作成しているところである。
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Causes of Carryover |
設備備品費に挙げていたオムロン活動量計の購入数を少なくしたこと、またデータ管理用のPCを未購入としたことから、2023年度物品費が半額以下となっています。またデータ測定のための国内出張が予定していたよりも少なくなったため使用した旅費が少なくなっています。2024年度は昨年度に引き続きデータ測定を行っていきますので、上記備品の購入を予定し、引き続きデータ測定と研究打ち合わせのための旅費を申請しています。くわえて研究結果報告のためにOpen access Journalへの掲載を予定しています。
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