2023 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の下部尿路症状を予測する遂行機能評価と介入法の開発
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23K10352
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
原野 かおり 大妻女子大学, 人間関係学部, 教授 (00390253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤田 陽一 岡山県立大学, 保健福祉学部, 助教 (50584265)
金 美辰 大妻女子大学, 人間関係学部, 教授 (30517222)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Keywords | 遂行機能 / 下部尿路症状 / フレイル |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年10月~11月にパイロット調査として集団調査を行い、188名の調査協力を得た。このうち、欠損値のない112名分を対象に分析を行った。 男性41名(38.6%)、女性71名(63.4%)であった。年齢の平均±標準偏差は、男性80.3±5.0歳、女性81.8±6.2であった。失禁ありは男性19名(46.3%)、女性28名(39.4%)であった。国際前立腺症状スコア(IPSS)の平均±標準偏差は、男性6.08±4.44点、女性9.93±7.25点であった。過活動膀胱スコア(OABSS)の平均±標準偏差は、男性3.97±2.76点、女性5.37±3.23点であり、いずれも得点が高いほど症状が重いことを示している。 遂行機能「効率」の得点の平均±標準偏差は、男性12.68±2.35点、女性13.14±1.70点で、遂行機能「熱中」は、男性16.22±3.84点、女性16.1±3.47点、遂行機能「注意の維持」は、男性14.42±2.3点、女性14.10±3.08点であり、得点が高いほど、遂行機能が高いことを示している。フレイルは、運動・栄養・口腔・閉じこもり・認知症・うつをチェックできるが、その合計点の平均±標準偏差は、男性7.34±4.72点、女性5.49±4.24点で、得点が高いほどフレイル状態であることを示している。 尿失禁は、遂行機能「注意の維持」との間に負の相関関係、フレイル「口腔」、フレイル「認知症」、フレイル「うつ」、フレイル合計点との間に正の相関関係を認めた。IPSSの合計点は、「注意の維持」と負の相関関係、フレイル「運動」、フレイル「口腔」、フレイル「うつ」、フレイル合計点と正の相関関係を認めた。OABSSの合計点は、フレイル「運動」とフレイル「うつ」フレイル合計点との間に正の相関関係を認めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年はパイロット調査と位置付けたため、本調査を行っていないためやや遅れたとしたが、2024年は、遂行機能の変数等を追加して本調査を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年調査については、2023年の結果を基に変数の再検討を行い、2023年度末に本調査の調査票を作成した。調査内容の変更に伴い、倫理委員会に再申請を行い承認されている。 5月以降集団調査を行う。また集団調査に加えて郵送法の調査も追加する。
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Causes of Carryover |
パイロット調査としたため、対象者数を188名としたため予定より少ない支出額となった。 本年度は、300-400名の調査を予定している。
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