2023 Fiscal Year Research-status Report
褥瘡好発部位における内部応力と組織変形の関連性の検証
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23K10382
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Research Institution | Hirosaki Gakuin University |
Principal Investigator |
小野 綾 弘前学院大学, 看護学部, 講師 (60636843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 鴻太郎 弘前大学, 理工学研究科, 助教 (30846829)
笹川 和彦 弘前大学, 理工学研究科, 教授 (50250676)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 褥瘡 / 応力 |
Outline of Annual Research Achievements |
褥瘡好発部位の内部組織にどのように応力が作用し、褥瘡発生メカニズムにつながる虚血や組織変形をもたらすのか、またそれにより褥瘡発生・進行の方向の違いをもたらすのかについての情報が不足している。応力には圧縮応力やせん断応力があるが、血管閉塞や細胞死を招く原因となるのはどの応力なのかは不明である。本研究は、褥瘡の発生と進行のメカニズムを明らかにする事を目的に、褥瘡好発部位の内部応力と組織変形の関連性についてコンピューターシミュレーションで明らかにする。 本研究は以下のプロセスで進める。 1)薄くフレキシブルな3軸応力センサを用い、人体表面の圧縮応力とせん断応力を同時に計測する。2)MR画像を基に、解析で用いる3D有限要素モデルを作成する。3)人体材料パラメータと1)-(2)より得られたデータを用いて解析に必要な条件を設定し、コンピューターシミュレーションによる有限要素解析を行う。4)解析結果により人体内部の応力について評価を行う。臥位、側臥位(10度、20度、30度、40度)それぞれの解析結果を比較し、内部の応力やひずみの集中の状態とその条件について考察を行う。深部により応力やひずみが集中する条件を見出し、一般的な褥瘡とDTIの発生メカニズムについて検証を行う。 2023年度の研究成果は以下のとおりである。 ①上記1)について、センサや回路を自作し、計測システムとして構築しヒトを対象に計測実験を行った。 ②上記①の成果は生体医工シンポジウム2023にて"Contact Stress Measurement on Sacral Skin Surface: Investigating Pressure Injury Development and Progression Mechanisms"という演題で学会発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究以外の教育業務に要する時間が多いため。
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Strategy for Future Research Activity |
以下の研究プロセスのうち1)について進めたが、データを考察した結果、センサ計測システムの改良やセンサ較正方法の見直しが必要であると判断した。そのため、本年度は新たな計測システムの開発とともに1)の再実施を行う予定である。また、3Dによる解析の前に2D解析を行うこととした。これは、より精度を高く3D解析を行うためである。
1)薄くフレキシブルな3軸応力センサを用い、人体表面の圧縮応力とせん断応力を同時に計測する。2)MR画像を基に、解析で用いる3D有限要素モデルを作成する。3)人体材料パラメータと1)-(2)より得られたデータを用いて解析に必要な条件を設定し、コンピューターシミュレーションによる有限要素解析を行う。4)解析結果により人体内部の応力について評価を行う。臥位、側臥位(10度、20度、30度、40度)それぞれの解析結果を比較し、内部の応力やひずみの集中の状態とその条件について考察を行う。深部により応力やひずみが集中する条件を見出し、一般的な褥瘡とDTIの発生メカニズムについて検証を行う。
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Causes of Carryover |
研究の進捗が遅れたことにより、3Dモデル作成用のソフトウェア購入を行わなかった。 2024年度は2Dモデルと3Dモデルを作成し、解析まで進める予定である。
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Research Products
(1 results)