2023 Fiscal Year Research-status Report
幼児期の医療的ケア児を育てる母親の強みに対する支援ープロダクティビティの観点から
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23K10384
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
石村 珠美 東京医科大学, 医学部, 兼任助手 (40783585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
臺 有桂 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (00341876)
市原 真穂 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (70736826)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 医療的ケア児 / 母親の強み / プロダクティビティ / 多職種支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は「幼児期の子どもを育てる母親のプロダクティビティ尺度」を開発した。その尺度を活用し、医療的ケア児を育てる母親と非医療的ケア児を育てる母親のモデル比較検討から、「幼児期の医療的ケア児を育てる母親のプロダクティビティ特性」を見出した。医療的ケア児を育てる母親は児の知的障害の有無が「周囲からのサポート」に影響するなどの特性を示した。この結果より、幼児期の医療的ケア児を育てている母親への支援として、「親の役割認識」の向上、「母親の健康状態」への配慮、「周囲からのサポート」の調整など、看護介入の必要性が示唆され、本研究の意義が見出された。 また、当初は「幼児期の医療的ケア児を育てる母親の支援ニーズ」について文献レビューを実施する予定であったが、まずは、母親が支援ニーズを抱く要因を明らかにするため、「幼児期の子どもを育てる母親の後ろ向きな反応に関する文献レビュー」を実施した。その結果、母親の後ろ向きな反応は、[母親自身の特性に起因するもの]、[周囲の支援に起因するもの]、[子どもの状態に起因するもの]に分類された。さらに、それらが相互に影響し合っていることが見出された。母親に生じている後向きな反応は、特に、子どもに知的な障害や健康上の課題がある場合、母親には強いストレスや蓄積的疲労といった心身の疲労が生じており、周囲の支援体制や家族状況等を踏まえた関わりの必要性が示唆された。今後は、成果の学会発表ならびに論文投稿を行うとともに、母親の支援ニーズを明らかにすべく研究を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度は、本研究の基盤となる「幼児期の子どもを育てる母親のプロダクティビティ尺度」の開発に時間を要した。また、予定していた母親の支援ニーズに関わる文献レビューに着手する前に、「幼児期の子どもを育てる母親の後ろ向きな反応に関する文献レビュー」を実施したことも本研究遅延の要因といえる。しかし、十分な信頼性・妥当性が得られた尺度の開発に至ったことや、子どもの健康状態に関わらず母親の育児に対する後ろ向きな反応が明らかになったことは、今後の研究につながる成果といえる。
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Strategy for Future Research Activity |
見出された「幼児期の医療的ケア児を育てる母親のプロダクティビティ特性」や文献レビューからも、周囲からのサポートは重要な支援であることが明らかとなった。そこで2024年度は、まず、文献検討による母親の支援ニーズと多職種による支援体制の整理を実施する。その結果をふまえ、幼児期の医療的ケア児を育てる母親に対するインタビュー調査とアンケート調査を行い、支援ニーズの実態と支援の課題を明らかにする。今年度は、COVID-19等の状況を鑑みつつZOOMも活用しながら可能な範囲で対面でのインタビューを行う予定である。また、アンケート調査は尺度開発時に協力を得た施設にリクルートを依頼する予定である。
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Causes of Carryover |
2023年度は尺度開発のためのデータの分析や文献レビューを主に実施していたため、使用額が計画通りには至らなかった。2023年度計上した予定額は、2024年度に運用する予定である。
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