2023 Fiscal Year Research-status Report
The impact of coping behaviors for lifestyle changes in older drivers who have discontinued driving on their health status and life satisfaction
Project/Area Number |
23K10537
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Research Institution | Hokkaido Chitose College of Rehabilitation |
Principal Investigator |
佐々木 努 北海道千歳リハビリテーション大学, 健康科学部, 教授 (00404781)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 高齢者 / 自動車運転 / 生活行為 / 主観的健康 / 生活満足度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,運転中断した高齢者の生活変化への対処行動が健康状態と生活満足度に与える影響を明らかにすることである.当該年度はベースラインとして,千歳市内75-80歳の高齢者約5400名に対して調査票を郵送した.運転を継続している者(A群)(約920名),運転を中断した者(B群)(約240名),元々運転をしていない者(運転免許未取得者)(C群)(約280名)から回答があった(回収率27.6%).A群・B群・C群のベースラインの主観的健康感は,A群が最も高く,B群・C群に差はなかった.しかし,性別要因を加えて解析すると,この結果は女性に当てはまる結果であり,男性はA群,B群,C群の順で主観的健康感が高かった.生活満足度は,性別を問わず,A群が最も高く,B群・C群に差は見られなかった.現在運転を継続している者は運転ができなることへの不安や負担を強く感じていること,半年間で運転の疲れやすさ,ヒヤリ場面の増加,駐車時間の延長といった運転の変化を感じていること,4%程度の者が警察を呼ばない程度の軽微な単独事故を起こしていることが明らかになった.運転を中断した者の多くは不便さを感じており(中断男性の75%,中断女性の50%)いる一方で,運転中断のメリット(新しいことをするようになった,運動が増えて健康的になった,事故の心配がなくなったなど)も明らかになった.運転中断からの経過期間(中断後1年以内,中断後1~2年,中断後3年以上)は,主観的健康感と関連しなかった.生活行為別の利用移動手段では,A群は多くの活動は自動車に頼り,B群・C群は他者の運転もしくは徒歩で行っていた.すべての群で自転車利用は極端に少なかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
想定以上の回収率を得ることができた.75-80歳の各年齢層も200名以上確保できた.予想より欠損データが少なかった.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は2年目の調査を行う予定である.発送はベースラインと同様9月末を予定している.約1400名への郵送を行う.回収後は,ベースラインデータに基づいて,経時的変化を追う予定である.
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Causes of Carryover |
2023年度余剰金(110,148円)は2024年度の助成金と合わせて以下の通り使用する計画である.印刷・郵送費(約1400名分),学術大会参加費,学術論文校閲費として計上する予定である.
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