2023 Fiscal Year Research-status Report
Effectiveness of neuromuscular electrical stimulation on the lower limbs in patients with acute stroke
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23K10557
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
山本 吉則 三重大学, 医学部附属病院, 理学療法士 (00912669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牛田 健太 三重大学, 医学部附属病院, 理学療法士 (30860671)
堀 真輔 三重大学, 医学部附属病院, 言語聴覚士 (60897742)
百崎 良 三重大学, 医学部附属病院, 教授 (70439800)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Keywords | 急性期脳卒中 / 神経筋電気刺激 / 下肢 / 併用療法 / 運動療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、筋力の向上・維持が可能な神経筋電気刺激を用いて、急性期脳卒中患者の治療プログラムを検討し、その安全性、有効性を検証し、臨床現場で実行可能な治療法として確立することである。2023年度の研究計画では、急性期脳卒中患者の下肢に対する神経筋電気刺激の有用性を検討するために、①最も効果的と考えられる神経筋刺激モダリティーを決定 ②倫理審査委員会への申請を行うことを目標とした。主な成果を以下に示す。 ①では、過去の神経筋電気刺激のモダリティーをみると、介入期間は3週間から3か月であり、刺激期間は1~6週間、1回10~60分、1日1~2回のセッションであった。刺激プロトコルはパルス幅が200~400μs、周波数1.7~100Hzで構成されていた。刺激強度は、筋収縮が生じる程度のものや最大70~80mAの報告があった。これらの報告は、各モダリティーが異なり、有効な治療プロトコルが得られていない。そのため、神経筋電気刺激を用いる際には刺激強度、刺激頻度、刺激部位、1日何回・何分間刺激するかといったモダリティーの検討が必要である。本研究では当院の入院期間中に実施可能な2週間を刺激期間として、刺激プロトコルを検討した。先行研究における2週間の刺激プロトコルは、パルス幅が250~400μs、周波数は50~100Hz、刺激強度は許容最大強度で設定させていた。しかし、2週間の刺激期間における神経筋電気刺激の有用性については一定の見解が得られていない。現在、研究に関するミーティングを実施しているが、今後は神経筋電気刺激に精通した外部の方から協力を仰ぎ、刺激プロトコルを決定する予定である。 ②では、当大学の倫理審査委員会に申請を行うために研究計画書、症例報告書、説明文書、同意書、同意撤回書を作成し、提出した。現在、倫理審査委員会への提出後、研究計画書の内容について、適宜修正を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度は刺激プロトコルの設定にあたり、文献・書籍から情報収集を行った。先行研究では、2週間の刺激期間でいくつかの効果的な刺激プロトコルが提示されていた。しかし、刺激プロトコルやその効果については、一定のコンセンサスが得られていない。そのため、神経筋電気刺激に関する文献を幅広く検索・収集・集約するのに時間を要している。現段階では、刺激プロトコルについて研究ミーティングで検討しているが、いまだ最適な刺激プロトコルの選定に至っていない。そこで、神経筋電気刺激に精通した外部の方に協力を仰ぎ、刺激プロトコルの設定をしていきたい。 倫理審査委員会への提出書類は、提出後に研究計画書の内容について、適宜修正を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、まず刺激プロトコルを決定し、倫理審査委員会の書類を通していく。刺激プロトコルについては、神経筋電気刺激に精通した外部の方に協力を仰ぎ、刺激プロトコルの設定をしていく。その後、神経筋刺激療法と運動療法との併用療法について検証し、その安全性と実行可能性を確認していく。まず、脳卒中患者15~20人程度を対象に刺激プロトコルで治療効果を検討した後、有効性を検討していく。設定した刺激プロトコルで治療効果が示されない場合は、刺激プロトコルを修正していく。
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Causes of Carryover |
理由:①書籍・論文収集の費用が当初の計画よりも少なく済んだため。②当初の計画よりも倫理審査の提出が遅れ、介入時に必要な文書による説明・同意、依頼などの印刷ができていないため。 使用計画:①情報収集に必要な書籍・論文・研修会参加費に使用する予定です。②介入時に印刷物に使用する予定です。
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