2023 Fiscal Year Research-status Report
頭部外傷による高次脳機能障害に対するリハビリテーション介入効果の脳科学的解明
Project/Area Number |
23K10563
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
内藤 泰男 大阪公立大学, 大学院リハビリテーション学研究科, 教授 (40342224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 将也 大阪公立大学, 大学院リハビリテーション学研究科, 講師 (10965023)
石井 良平 大阪公立大学, 大学院リハビリテーション学研究科, 教授 (40372619)
白岩 圭悟 大阪河崎リハビリテーション大学, リハビリテーション学部, 助教 (70908128)
稲本 尊 関西医療大学, 保健医療学部, 助教 (70962835)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 頭部外傷 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、頭部外傷による高次脳機能障害患者へのリハビリテーション介入において症状改善が良好な群と不良な群の間で見られる脳病態の変化の差異を、動的な脳内ネットワークを形成するメカニズムとして電気生理学的な視点で理解すること目的に検討を行うことを目途としていた。本年度は、障害者総合支援法に基づく自立訓練リハビリテーションを受ける頭部外傷による高次脳機能障害患者40名を対象として認知機能障害と精神症状、社会機能、脳形態・機能画像などを網羅的に評価し、脳波解析では、FFT (fast Fourier Transform)、ウェーブレット変換(Wavelet Transform)、 独立成分分析 (Independent component analysis:ICA)といった基本的な時系列解析およびeLORETA法を用いて解析する予定であった。。脳波解析法であるeLORETA法のコネクティビティ解析を用いて、頭部外傷患者で見られる高次脳機能障害に関連した脳内ネットワークの障害を、高い空間分解能で捉えることにある。さらにリハビリテーションに対する改善の程度により、反応良好群と不良群の2群に分け、皮質下構造の形態学的な障害の程度と、注意・記憶・前頭葉機能・社会認知機能の各種認知機能評価との相関も解析することで、リハビリテーション介入による効果発現の機序解明を目指す。しかしながら、被検者の登録数が到達していない状態である。このことから、頭部外傷者のオープンソースデータを用いた解析から、最も効率よく頭部外傷群の間で活動の差を見出しうる関心領域とその部位を決定する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の初年度では、障害者総合支援法に基づく自立訓練リハビリテーションを受ける頭部外傷による高次脳機能障害患者40名に対して、認知機能障害と精神症状、社会機能、脳形態・機能画像などを網羅的に評価する。脳波解析では、FFT (fast Fourier Transform)、ウェーブレット変換(Wavelet Transform)、 独立成分分析 (Independent component analysis:ICA)といった基本的な時系列解析およびeLORETA法を用いて解析する。これらの解析から、最も効率よく頭部外傷群の間で活動の差を見出しうる関心領域とその部位を決定する予定であった。しかし、臨床データの取得が、2023年度は頭部外傷者の登録数が解析未満であったことから、Open sourceデータの解析を用いて、事前に予備的に解析を進めることで、今後取得予定である臨床データの解析の基本となるモデルを構築する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の今後の推進方策は、障害者総合支援法に基づく自立訓練リハビリテーションを受ける頭部外傷による高次脳機能障害患者40名の登録を目指して、症例数の増加を図る。に対して、認知機能障害と精神症状、社会機能、脳形態・機能画像などを網羅的に評価する。脳波解析では、FFT (fast Fourier Transform)、ウェーブレット変換(Wavelet Transform)、 独立成分分析 (Independent component analysis:ICA)といった基本的な時系列解析およびeLORETA法を用いて解析する。これらの解析から、最も効率よく頭部外傷群の間で活動の差を見出しうる関心領域とその部位を決定する予定であった。また、少ない症例数からでも解析が可能とするべく、Open sourceデータの解析を用いて、事前に予備的に解析を進めることで、今後取得予定である臨床データの解析の基本となるモデルを構築する予定である。
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Causes of Carryover |
本年度は研究分担者の支出が行われなかったことから、次年度使用額が生じた。必要な部分には十分な支出運用を行うように、連絡を行った。
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