2023 Fiscal Year Research-status Report
運動中の反復低酸素または反復高酸素暴露が骨格筋代謝機能および運動能力に及ぼす効果
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23K10579
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
鈴木 淳一 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (80261379)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 間欠高酸素暴露 / 持久的トレーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
マウスにトレッドミルを用い,以下のトレーニングを負荷した。ET群:20-27.5 m/minの速度で75分間の持久的運動;HT群:高酸素下(30%O2)での運動;INT群:高酸素(30%O2)15分間と常酸素10分間を3回繰り返す環境での持久的運動。HTとINTの実施は週3日(火,木,土),他の3日(月,水,金)は常酸素で,4週間実施した。持久的運動能力はINT群で最も高い値を示した。INT群ではヒロドキシアシル-CoA-デヒドロゲナーゼ、カルニチンアシル基転移酵素2、ピルビン酸脱水素酵素複合体、ホスホフルクトキナーゼが顕著に増加していた。これらの結果から反復高酸素暴露下での持久的トレーニングは,有酸素代謝能力,特に脂肪酸代謝能、及び解糖系の代謝能力を顕著に高めることが判明した。このことから,この方法が持久力の効果的な向上に有効な手段であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに間欠的な高酸素暴露下での持久的トレーニングの研究を実施し、国際的学術雑誌に掲載された。このようなことから、順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、長期間にわたりトーレニングを積んだアスリートに対し、間欠的高酸素暴露下のトレーニングが有効か否かを検討する。マウスを若年期から長期間にわたり、自発的走運動によりトレーニング負荷し、その後間欠的高酸素暴露下のトレーニングを実施する。持久的運動能力の評価及び骨格筋代謝機能の評価を実施する計画である。
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Causes of Carryover |
最終年度となる次年度においては、短時間の低酸素暴露(14%O2)と高酸素暴露(30%O2)を繰り返す、intermittent hypoxia-hyperoixiaが持久的運動能力向上に関与するかどうかを検討する計画である。
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