2023 Fiscal Year Research-status Report
エクオールが閉経後女性の骨格筋量および筋機能とそのトレーニング効果に及ぼす影響
Project/Area Number |
23K10594
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Research Institution | Kokugakuin University |
Principal Investigator |
林 貢一郎 國學院大學, 人間開発学部, 教授 (90433474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千野 謙太郎 國學院大學, 人間開発学部, 准教授 (30443245)
小林 唯 國學院大學, 人間開発学部, 准教授 (50782843)
相澤 勝治 専修大学, 経営学部, 教授 (80375477)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | エクオール / 骨格筋 / 筋量 / 筋力 / 筋力トレーニング / エストロゲン作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
健やかなシニアエイジを過ごすためには適切な骨格筋量・筋力が必要である。エストロゲンは筋量・筋力の維持や筋力トレーニングの効果の増大に貢献する,すなわち,加齢に伴う筋量・筋力の低下(サルコペニア)を防ぐ働きを有する性ホルモンである。しかし,エストロゲン補充療法は副作用や費用の問題からハードルが高い。そこで,その代替としてエクオールが注目されている。エクオールは大豆イソフラボン(ダイゼイン)から腸内細菌で代謝を受けて産生される,より強力なエストロゲン活性を有する生理活性物質である。エクオールのエストロゲン活性を考えると,閉経後女性において,エクオールは骨格筋量や筋力およびそれらへの筋力トレーニングの効果を増大させるのではないか,と仮説を立てることができる。本研究では,この仮説を立証することを目的として,横断および縦断的検討を行ってゆく。これにより,個人のエクオール産生能に基づく,より効果的かつ経済的な食事(サプリメントを含む)と運動によるサルコペニア予防・改善策の提示が可能になるのではないかと考えている。 2023年度は,骨格筋量および筋力とエクオール産生能の関連について,健康な閉経後女性(70名程度)を対象として横断研究行った。データについては現在解析中である。2024年度以降は,横断研究のサンプルを増やし,さらに,筋力トレーニングの介入研究を開始する。これにより,中高齢者のサルコペニア・フレイル予防策としての筋力トレーニングの骨格筋量・機能への効果に及ぼすエクオールの好影響について明らかにすることができるものと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の初年度である2023年度には,健康な閉経後女性を対象とした横断的研究を行い,エクオール産生能と骨格筋量・筋力との関係を明らかにしようと試みた。評価項目は,骨格筋量(インピーダンス法),超音波エコーによる筋厚,筋力や筋パワーなどである。また,各人の栄養調査や身体活動量,運動習慣などの情報も得ている。現時点で70名程度の方にご協力いただき,データを収集することができた。データに関しては現在分析中である。
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Strategy for Future Research Activity |
横断研究のサンプルサイズを増やしながら,縦断研究の準備をしてゆく。2024年度から,閉経後女性におけるエクオール産生能の違いが筋力トレーニングによる筋量・筋力増加に及ぼす影響に関するトレーニング実験(介入研究)を実施する予定である。すでに方法論は確立しているので,トレーニングの内容・運用方法を確立し,トレーニング介入をなるべく早期に開始する予定である。
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Causes of Carryover |
課題申請時より減額されたことにより,分析キットの見直しをする必要が生じたため,次年度への繰越金が発生した。余剰分はR6年度より行われる介入研究における被験者募集のための広告費用やトレーニング補助員の人件費に充当する予定である。
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