2023 Fiscal Year Research-status Report
各年代の野球選手における肘外反ストレス増強メカニズムの解明
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23K10630
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石川 博明 東北大学, 大学病院, 理学療法士 (30597828)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村木 孝行 東北大学, 大学病院, 理学療法士 (50404778)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 肘内側障害 / 肘外反ストレス / 肘関節 / 野球 / 動作解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
野球選手における肘内側障害(肘内側側副靭帯損傷、肘内側上顆炎など)の発生率は非常に高く、小学生からプロレベルに至るまで幅広い年代で大きな問題となっている。肘内側障害の発生メカニズムとして肘外反ストレスが挙げられ、プロ野球選手を対象とした3年間の前向き調査において、投球中の肘外反トルクが高い選手は肘内側障害を発症しやすいことが明らかになっている。したがって、肘内側障害を予防するためには肘外反ストレスをいかに軽減させるかが重要となる。近年、投球数の増加や連投によって肘内側障害のリスクが高まることから、ピッチスマートと呼ばれる1日あたりの投球数やイニング数の制限、休息日数を定めたガイドラインが普及しつつある。このガイドラインは障害予防の観点から非常に重要なものであるが、この基準値が適正であるのかについては議論の余地がある。特に、投球数の増加によって肘外反ストレスがどのように変化するのかについては未だ不明であり、肘外反ストレスの変化を定量的に評価することで、適正な投球数、イニング数を設定する上での客観的な指標となり得るかもしれない。また、投球数の増加に伴う負荷は投球動作や筋力、関節可動域などの身体機能に変化をもたらすことが報告されているが、これらが肘外反ストレスの増加に関与するのかどうかは明らかにされていない。肘外反ストレスの増加に繋がる投球動作や身体機能を明らかにすることで、肘内側障害に対する新たな予防プログラムを立案できる可能性がある。本研究では、野球選手を対象に、(1)実際の試合を想定した連続投球を行った際の肘外反トルクの変化、(2)肘外反トルクの変化が投球動作や身体機能の変化と関連があるのかを明らかにすることを目的とする。2023年度は、研究プロトコルを精査するとともに、予備実験を行い測定方法の妥当性、信頼性を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
肘外反ストレスの評価として、ウエアラブル慣性計測装置を使用する予定であったが、近年この装置の妥当性や信頼性に問題があることが分かってきた。そのため、評価方法など研究プロトコルの変更を与儀なくされた。
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Strategy for Future Research Activity |
肘外反ストレスの評価として、肘内側関節裂隙をエコーで測定する方法を採用する予定である。予備実験を早急に完了させ、本実験の準備を進める予定である。
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Causes of Carryover |
次年度の研究使用額は、研究計画が遅れたことにより発生した。次年度は、研究遂行に必要な消耗品の購入、学会発表、論文作成のために使用する予定である。
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