2023 Fiscal Year Research-status Report
The role of stretch reflex in stretch-shorening cycle
Project/Area Number |
23K10684
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
竹下 大介 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (60847060)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 伸張-短縮サイクル / 伸張反射 / 筋腱複合体 / 振動刺激 / バイオメカニクス |
Outline of Annual Research Achievements |
走行や跳躍などダイナミックな運動は、筋線維とそれに連なる腱組織からなる筋-腱複合体が伸張された後に短縮する「伸張-短縮サイクル」と呼ばれる過程によりパフォーマンスが増大する。その一因として、筋-腱複合体が伸張された際に伸張反射が誘発され、発揮筋力が増大するためと考えられている。この点に関して、先行研究の多くは、筋-腱複合体が伸張された際に筋線維も伸張され、伸張反射が誘発されると仮定しているが、筋線維と直列に連なる腱組織の弾性によりこの仮定は必ずしも正しくない。本研究の目的は、ダイナミックな運動における伸張反射の貢献度と運動条件や個々人の特性との関係を明らかにすることである。 2023年度はダイナミックな運動としてホッピングを対象として、運動のピッチと接地時の筋線維の挙動がどのように変化するかを検討した。ホッピングのピッチを規定した条件下で接地時間を極力短くするように参加者に指示を与え、その時の筋束長(筋線維長)を計測した。その結果、低ピッチでは筋束の長さ変化は筋-腱複合体全長のそれに対し非常に小さく、等尺性に近い挙動であった。その一方で、高ピッチでは筋束長の変化量は相対的に大きくなり、接地期を通して短縮するという結果が得られた。これらの結果は、ダイナミックな運動において、関節角度変化から判断できる筋-腱複合体全長の長さ変化と筋線維(筋束)の長さ変化が大きく異なり、その挙動は運動の周波数などに依存することを示唆するものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
運動時の筋束長変化の定量のために超音波画像を分析している。既存のソフトウェアで自動処理を行う予定であったが、現状では精度が担保出来なかったため、手動で解析を行っている。そのため、解析する時間が当初の予定を大幅に上回り、進捗に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度に実施したプロトコールでは、ホッピングのピッチを変えると跳躍高も異なり、負荷も異なる。そのため、ピッチによる伸張反射の貢献を定量した際に、ピッチによる差異が負荷が異なることに起因するのか筋束の挙動が異なることに起因するのかを判断するのが困難になることが予想される。そこで、今後は跳躍高を一定にした条件でピッチを変えるというプロトコールを実施することで、同一負荷で筋線維長の挙動が異なるという条件を作り出し、そのもとで伸張反射の貢献度を比較する予定である。
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Causes of Carryover |
進捗にやや遅れが出たため、予定していた物品の購入を先送りしたため。
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