2023 Fiscal Year Research-status Report
中学校保健体育保健分野「医薬品」に関する現代的課題に対応した授業構成の実証研究
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23K10792
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Research Institution | Heisei International University |
Principal Investigator |
小山 浩 平成国際大学, スポーツ健康学部, 教授 (60805521)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 和弘 宮城学院女子大学, 教育学部, 教授 (20327183)
田中 安理 常葉大学, 健康プロデュース学部, 助教 (90966772)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 高等学校 / 保健教育 / 医薬品 / オーバードーズ |
Outline of Annual Research Achievements |
「高等学校の保健に関する知識の認知度に関する研究 -中学校保健体育分野「医薬品」に関する現代的課題に対応した授業構成の実証研究の一環として-」と題して、本年度の活動を以下のようにまとめた. 本研究では,保健分野「医薬品の正しい使い方」を対象とする.オーバードーズ(以下OD)等の現代的課題に対応するための新しい授業を構成,実践し,その有効性を検証することを最終目標とする.今回は,その第一報として,「医薬品」を含めた,高校段階での保健の知識の認知度を調査し,2012年度からの「医薬品」に関する授業を通してのその定着度を調べることとした. 2021年以降,新しい学習指導要領が全面実施され,保健の内容として「医薬品は正しく使用すること」の理解と実践が求められている.この「医薬品」の取り扱いについては,2012年から実施の旧学習指導要領でも取り上げられた.しかし,「医薬品」に関する授業内容の十分な検証はなされてこなかった.そこで,中学3年間及び高校3年間で学習してきた保健の内容について,現在の大学生1年生を対象に,どの程度の把握状況(認知度)にあるのか, 38項目からなるアンケート調査を実施した. その結果,生活に密接に関係する項目については,高い認知度が認められた.一方,健康や疾病に関する項目については,低い認知度であることが示唆された.その中で,「医薬品」の項目については,「薬物乱用」の項目同様,今日的な課題である市販薬のオーバードーズ問題等もあり,ある程度の認知度が認められた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高等学校での「医薬品」に関する知識の定着度についてアンケート調査し,大学の論集に投稿し,まとめとした. また,都内の国立大学附属中学校で,「医薬品」に関する模擬授業を行い,その前後で意識調査を行い,プレデータを取得することができた.
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Strategy for Future Research Activity |
プレデータの分析を進め,模擬授業やアンケート調査内容を見直し,授業構成の修正を行う.修正した授業を,多くの中学校で実施,授業前後でのアンケート調査を行い,定着度を確認していく. 模擬授業を行うために,授業対象校を開拓することを,研究分担者と協調して実施する.さらに,アンケート調査の分析方法等を,分担者と情報収集,検討継続する.
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Causes of Carryover |
研究代表者における授業実践において,研究対象校での対応不良・時間調整不足等により, 一部データ収集不足,授業必要物品の購入ができなかった. 次年度,研究対象校を増やし,授業必要物品の購入に充てる. 研究分担者においては概ね支出できていたが,一部分担者においてその所属部署の事情により,充分な支出できなかった.次年度,研究推進に必要な情報収集を行うための旅費,物品購入に宛てる.
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