2023 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of active components in the anti-sarcopenia effect of Goshajinkigan and the bacterial flora contributing to its metabolism
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23K10825
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
原田 和生 大阪大学, 大学院薬学研究科, 准教授 (50397741)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩原 圭祐 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任教授(常勤) (60423183)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 漢方薬 / 薬物代謝 / 腸内細菌 / 抗サルコペニア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は牛車腎気丸の抗サルコペニア効果の作用機序を明らかにすることを目指し、牛車腎気丸の抗サルコペニア効果発現に必要な腸内細菌叢の解明、および当該菌叢中で生じる抗サルコペニア活性代謝物の同定を目的としている。該当研究期間では、まず、牛車腎気丸エキス混合餌を長期にわたり自由摂食させたマウスの糞便を用い、様々な基質の代謝活性を測定した。その結果、通常餌を摂食させたマウスに比べ、大きく上昇していることを見出した。続いて、牛車腎気丸エキスに含まれる成分を牛車腎気丸エキス混合餌摂食マウスの糞便懸濁液に添加し、嫌気条件下でインキュベーションし、経時的に回収し、前処理に供した後、液体クロマトグラフィー/質量分析 (LC/MS) を用いて代謝物の探索を実施した。その結果、いくつかの成分の同定に成功した。次に、LC/MSに供した糞便懸濁液抽出物を各種培養細胞に処理し、その影響を評価した。通常餌摂食マウスの糞便に牛車腎気丸エキス成分を処理していない懸濁液の抽出物を処理した場合でも、様々な遺伝子の発現変動が確認された。その上で、牛車腎気丸エキスを添加した糞便懸濁液の抽出物をHepG2培養細胞に処理したところ、代謝処理を行っていない牛車腎気丸エキス含有成分を懸濁した糞便懸濁液抽出物に比べ、胆汁酸生合成遺伝子の発現がより強く誘導されていた。本結果はこれまで申請者が得ていたマウス個体を用いた実験での結果と矛盾せず、その作用機序の一端を明らかにしたものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請時の計画から、遅れることなく研究が進捗している。さらに、申請時には特に想定していなかった現象が見出され、期待以上の成果が得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
菌叢解析等、当初計画していた解析を実施する。
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