2023 Fiscal Year Research-status Report
Security Evaluation Method Against Deep-Learning-Based Side-Channel Attacks Exploiting Physical Behavior of Cryptographic Hardware
Project/Area Number |
23K11102
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
五百旗頭 健吾 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 准教授 (10420499)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | ハードウェアセキュリティ / サイドチャネル攻撃 / IoT / 機械学習 / 電磁的情報漏洩 |
Outline of Annual Research Achievements |
(I)DL-SCAにおけるサイドチャネル波形の信号対雑音比同定 暗号ハードウェアの深層学習を利用したサイドチャネル攻撃(DL-SCA)への耐性予測手法開発に向けて、サイドチャネル漏洩波形の信号対雑音比(SNR)が等価であれば同等な耐性となるとの仮説を検証した。この仮説が真であれば、被評価条件と等価なSNRを有するサイドチャネル漏洩波形を作成することにより、DL-SCA耐性を予測できる。検証の結果、仮説が成立する可能性を示した。市販のマイクロコントローラ基板を評価対象とし、SNRが異なる2条件について、高SNRの漏洩波形にランダムノイズを重畳し低SNRの漏洩波形を模擬した。模擬波形をDL-SCAした結果、半数を超えるbyteにおいて実測した漏洩波形をDL-SCAした結果と一致した。 (II)信号対雑音比に基づくDL-SCAに対する安全性設計 SNRに基づく暗号ハードウェアのDL-SCA耐性設計に向けた基礎検討として、暗号回路の設計情報よりシミュレーションしたサイドチャネル漏洩源の電流スペクトルと目標SNRに基づき、漏洩経路の伝達係数の設定を試みた。AESをFPGA実装した暗号ハードウェアを評価対象に用いた検証の結果、伝達係数が目標レベルを満足した時に、要求されるSCA耐性を満足することを示した。設計情報に基づく漏洩源電流シミュレーション手法の改良にも取り組んだ。限定した平文数に対するシミュレーション結果に重回帰分析を適用することにより計算量を90%削減した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(I)DL-SCAにおけるサイドチャネル波形の信号対雑音比同定 暗号処理中間値のハミング距離またはハミング重み漏洩モデルと漏洩波形の相関係数より信号対雑音比を同定できることを確認した。同定精度のさらなる向上のため、サンプリングポイントごとに信号対雑音比を同定する必要があるかどうかを検証する。 (II)信号対雑音比に基づくDL-SCAに対する安全性設計 従来のSCA手法である相関電力解析攻撃について、信号対雑音比に基づきサイドチャネル情報漏洩経路の伝達係数を設計指標とすることで、暗号ハードウェアに要求されるSCA耐性を満足するための設計目標を設定し、その目標を達成することで要求性能を満足できることを示した。今後は、(I)で示したSNRの同定法と組み合わせることで、DL-SCAに対する安全設計法を検討する。
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Strategy for Future Research Activity |
(I)DL-SCAにおけるサイドチャネル波形の信号対雑音比同定 これまでの検討ではPoIにおける信号対雑音比をもって漏洩波形の信号対雑音比を代表させていた。しかし、DL-SCAでは複数のサンプリングポイントを参照し暗号鍵を推定する。そこで、サンプリングポイントごとに信号対雑音比を同定することで、DL-SCA耐性の予測精度が向上するかどうかを検証する。 (II)信号対雑音比に基づくDL-SCAに対する安全性設計 従来のSCA手法であるCPAについて開発した安全設計手法の精度検証を進めるとともに、DL-SCAへの展開を図る。
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