2023 Fiscal Year Research-status Report
Construction of a deep graph neural network that prevents over-smoothing
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23K11241
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
猪口 明博 関西学院大学, 工学部, 教授 (70452456)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 機械学習 / 深層学習 / グラフニューラルネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究テーマでは,深層学習法の一分野であるグラフニューラルネットワーク(GNN)を対象としている.GNNでは,入力としてグラフの構造とその各ノードの特徴ベクトルが与えられる.その出力は各ノードの表現ベクトルであり,その表現ベクトルが,下流のタスクであるノード分類,リンク予測,グラフ分類などに用いられる. 従来のGNNでは,Over-smoothingの問題があった.Over-smoothingとはGNNの層数を増加させると表現の質が低下する現象であり,その結果として下流のタスクの性能が低下する.この現象を軽減すべく,我々は確率分布の再生性という性質に着目している.本年度は,これに基づく2つの手法を開発し,学会発表等で公開した. 1つ目は,Summarize-GNNと呼ぶ手法である.あるノードvのl層目の表現ベクトルをh(v,l)と書く.h(v,l)は従来のGNNでも計算可能なものである.Summarize-GNNでは,ノードvの表現h(v)をh(v,l)の重み付き線形和,つまh(v)=w(v,1)h(v,1)+w(v,2)h(v,2)+...+w(v,l)h(v,l)とし,w(v,l)をデータから学習する手法である. 2つ目は,DeepGATと呼ぶ手法である.Graph Attention Network (GAT)はGNNの1手法であり,DeepGATはそれを拡張した手法である.各層において,ノードがどのクラスに属するかを予測する.その予測に基づいて各ノードvに対して,隣接ノードのうち,どのノードの表現を畳み込むのかを決定する. いずれの2手法も,確率分布の再生性に基づくと,層数を増やしたとき,各クラスに属するノードの表現の分散が小さくなることが,数理的に保障される.このため,分類性能の向上が望める手法であると言える.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Summarize-GNN,およびDeepGATともに,研究目標としていた,深層化されたグラフニューラルネットワークにおいてOver-smoothingを軽減できていることを,幾つかのベンチマークデータで実証できた.また,その性質を確率分布の再生性とともに数理的に示すことができた.このため,本研究は,概ね順調に進展していると言える.
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Strategy for Future Research Activity |
グラフの構造的性質をベクトル形式で表現する方法として,グラフスペクトルがある.グラフスペクトルの低周波成分は,グラフ内の2頂点間の,それらの周辺頂点を含めた,結びつきの強さとして解釈可能である.このグラフスペクトルの情報をグラフニューラルネットワークに組み入れた手法の開発は現時点において,それほどない.本年度は,グラフスペクトルとグラフニューラルネットワークの関連性に着目し,Over-smoothing現象を軽減する手法の開発を目指す.
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Causes of Carryover |
年度末に研究代表者を含め3名の学会発表を見込んでいた.しかし,1月頃,1名(学生)の学会出張が難しいことが分かり,その1名の出張を断念したため,次年度使用が生じた. 学会発表を見送った研究に関しては,2024年度も継続予定である.その成果が得られ次第,学会発表の準備を進め,繰越金を含めた本年度の旅費で学会発表する予定である.
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Research Products
(3 results)