2023 Fiscal Year Research-status Report
機械学習モデルの内部構造と注視領域を用いた睡眠時無呼吸症候群の画像読影法の構築
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23K11311
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Research Institution | Tomakomai National College of Technology |
Principal Investigator |
三上 剛 苫小牧工業高等専門学校, 創造工学科, 教授 (40321369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米澤 一也 独立行政法人国立病院機構函館病院(臨床研究部), 臨床研究部, その他 (20301955)
中村 嘉彦 苫小牧工業高等専門学校, 創造工学科, 准教授 (60402476)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | MRI画像 / 睡眠時無呼吸症候群 / 画像読影 / 畳み込みニューラルネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,睡眠時無呼吸症候群(SAS)患者のMRI画像を入力とし,SASの重症度を出力する機械学習モデルを構築し,その内部構造と画像の注視領域を分析することで,SASの画像読影診断法を構築することを目的とする. 本年度は,初年度であるため,先ずはSAS患者のMRI画像を入力することで重症SASか否かを出力する機械学習モデルを構築した.モデルとしては,畳み込みニューラルネットワーク(CNN)のVGG16とAlexNetを用いた.RadImageNetデータを事前学習したのちSAS患者のMRI画像を学習した.その結果,双方とも精度が80%となり良好な結果を得た.今回のSAS患者のMRIは閉塞型が支配的な患者のみならず,中枢型が支配的な患者も含んでいる.通常,物理的に上気道を閉塞させる病態は閉塞型が一般的であり,かつそうなる前兆が画像から判読できるのも中枢型より閉塞型患者が多いと予想できる.また,中枢型が支配的な患者が,今回の被験者全体の1割程度であることを考慮すると,今回の精度80%は良好な結果と言える. しかし,機械学習モデルとしてはベースラインとなるモデルを適用しただけであるため,今後,改良を加えることでさらなる精度の向上が見込める.また,Grad-CAMを用いてCNNの注目領域を分析したところ,今回は舌背付近を注目しているケースが多かった.これは,我々が過去に閉塞型SAS患者における舌の形態的特徴を定量的に評価した結果と等価であるため,CNNは舌背付近の画像パターンを重症を決定する因子として自動的に獲得したものと考えられる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
畳み込みニューラルネットワークを用いて重症SASの識別を行い,精度80%と比較的良好な結果を得ることが出来たので,初年度の成果としては概ね順調と言える.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は畳み込みニューラルネットワークのモデルのベースラインとして最適なものを探していく.特に,MRI画像を用いる場合には自然画像を学習する場合と異なり特殊な条件があるため,それらに適したCNNのモデルを考慮する一方で,モデルの拡張も検討し,精度のさらなる向上を目指す.また,実際に熟練の医師が実際に画像診断を行った結果と比較検討も必要と考えている.
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Causes of Carryover |
当初,Deep Learning専用のGPU付ノートPCを購入する予定であったが,初年度の研究内容に関してはまだ大規模画像データの学習には至っていないため,既存のPCでも結果を残すことができた.しかし,次年度はより多くのデータを用いる予定があるため,高性能なPCの導入が必要と考えている.
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