2023 Fiscal Year Research-status Report
PM2.5の発がん影響に対するエクソソーム解析系の構築
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23K11457
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小野島 大介 名古屋大学, 未来社会創造機構, 特任准教授 (40510219)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | エクソソーム / 大気粉塵 / 暴露評価 / 発がん影響 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、早期がん診断のバイオマーカーである細胞外小胞のエクソソームに着目し、PM2.5の細胞暴露で変化するエクソソームの分泌計測に取り組むものであり、本年度は、エクソソーム計測研究項目として、細胞障害試験を通じた分泌量評価と分泌抑制因子評価を行った。分泌量評価には、LC50測定とNano-Lucによる発光測定を用いた。肺がん細胞に対する細胞生存率や、分泌量の規格化の確認を進めた。分泌抑制因子評価には、チロシンキナーゼ阻害剤と都市大気粉塵を用いた。この結果、陽性コントロールの有効性や、標準物質の検証を達成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は、PM2.5の発がん影響として、細胞外に分泌される小胞への評価を明らかにすることである。本年度は、培養細胞に対する暴露評価にエクソソームを組み合わせることで、PM2.5の発がん影響を小胞分泌機構の観点から明らかにするエクソソーム解析系の構築に向けた第一段階を達成しており、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は、タンパク質計測研究項目として、細胞内試験を通じた小胞分泌機構評価と酸化ストレス評価を行う。
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Causes of Carryover |
(理由)一部の消耗品が見積価格より安く購入できたため (使用計画)予定の消耗品費に上乗せして使用する
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Research Products
(5 results)