2023 Fiscal Year Research-status Report
Investigation of individual differences in susceptibility to mercury toxicity that may be related to selenium
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23K11470
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Research Institution | National Institute for Minamata Disease |
Principal Investigator |
寳來 佐和子 国立水俣病総合研究センター, その他部局等, 室長 (60512689)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 佑樹 千葉大学, 大学院薬学研究院, 助教 (50824041)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 水銀 / セレン代謝物 / 水銀高蓄積種 / フイリマングース |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度はマングース成獣尿45試料のセレン代謝物と水銀濃度の関係について検証し、マングース尿の代謝物を特徴づけるために、マウス尿サンプルと比較解析を実施した。マングースの尿から、4種のセレン代謝物が検出された(セレノシュガーA、セレノシュガーB、セレン酸、未知物質)。尿中総セレン濃度が同等のマングースとマウスの尿中代謝物を比較した結果、セレノシュガーBの量はマウスの方で高値であった。セレノシュガーBは体内にとって不要なセレンがメチル化され尿中に排泄される主な形態であることから、マングースはマウスよりも体内セレンの生理的要求量が高いことが考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
尿中セレン代謝物と水銀曝露との関係を解析することができた。ただし、血漿、血清試料中のセレン分子の分離に手間取ったこと、ICP-MS分析の不具合のため、分析に遅れが生じたことから(2)とした。
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Strategy for Future Research Activity |
尿中水銀濃度と高い正の相関を示した未知物質の同定を遂行する。また、臓器中セレン分子、総セレン濃度、総水銀濃度を測定し、尿中セレン代謝物との関連性を解析し、水銀毒性に対する感受性の有無を体内セレン代謝で説明可能かを明らかにする。
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Causes of Carryover |
昨年度、予定してたICP-MS分析において、機器の不具合のため、測定に関する経費の残が生じた。現在、機器の状態は復旧したことから、翌年度は、翌年度の計画および昨年度のICP-MS分析を実施し、昨年度の遅れを取り戻すよう努める。
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