2023 Fiscal Year Research-status Report
廃棄物の削減とバイオマスの利用を目指した二酸化炭素を原料とする機能材料の開発
Project/Area Number |
23K11501
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Research Institution | Osaka Research Institute of Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
三原 正稔 地方独立行政法人大阪産業技術研究所, 森之宮センター, 研究室長 (70416296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中井 猛夫 地方独立行政法人大阪産業技術研究所, 森之宮センター, 主任研究員 (60443545)
中尾 秀一 地方独立行政法人大阪産業技術研究所, 森之宮センター, 研究員 (60910156)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Keywords | 二酸化炭素 / ジオール類 / カーボネート類 |
Outline of Annual Research Achievements |
二酸化炭素を炭素源として有効に利用することが強く望まれているが、二酸化炭素とジオール類から環状カーボネート類を合成する方法は、水だけを副生するため、最も有効な手法の一つとして考えられている。しかし、本反応は、熱力学的に不利なため、収率良く目的物を得るためには、通常、脱水剤が必要である。脱水剤としては、種々報告されているが、再生可能な観点から、2-シアノピリジンが優れた脱水剤として挙げられる。しかし従来は、触媒とともに2-シアノピリジンを高温・高圧で使用する必要があった。そこで本研究では、より温和な条件でも高い活性を示す触媒の開発を目指して検討した。その結果、触媒量の有機強塩基と金属ハロゲン化物を2-シアノピリジンと組み合わせて用いることにより、二酸化炭素とジオール類から、比較的温和な条件でも環状カーボネート類を合成できることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2-シアノピリジンを用いる二酸化炭素とジオール類からの環状カーボネート類の合成において、従来より温和な条件で働く触媒系を見出すことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
触媒として有機強塩基と金属ハロゲン化物の組み合わせを、反応条件として溶媒などを検討し、収率の向上を目指す。
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Causes of Carryover |
予定通り概ね使用したが、一部残額が発生した。
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