2023 Fiscal Year Research-status Report
Strategies for transition to sustainable food consumption
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23K11529
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
栗栖 聖 (長谷川聖) 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (00323519)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 持続可能な食 / ライフサイクル思考 / 環境教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
環境への影響構造が一般にあまり理解されておらず、一方で環境影響の大きい重要な領域に食システムがある。市民の認識と実際の環境負荷との間でギャップが大きく(地産地消や有機産品、肉消費など)、科学的知見の提供が必要かつ市民への行動変容支援におけるインパクトの大きい領域といえる。そこで、本研究では、持続可能な食消費転換に向けた戦略提案を研究目標とし、1)消費者の食志向の理解と類型化、2)異なる食スタイルの環境負荷評価、3)消費者意識とのギャップ評価、4)提案シナリオ普及に向けた情報提供および教育プログラムの構築と試行・評価、を実施することを研究のアウトラインとした。 当該年度では、1)については、消費者の食生活の現状を明らかにすると共に、牛肉消費からの転換などに対する人々の受容性やその違い、個人属性や個人特性の影響を明らかにした。また、2)に関連しては、様々なメニューを対象に、それぞれの環境負荷を温室効果ガス排出量と水消費に関して、ライフサイクルアセスメントによって算定し、メニュー間での比較を行った。また、一般的に消費者にとって低環境負荷と認識される食事選択が実際に環境負荷が低いかどうか、様々なシナリオ間での比較評価を行った(3)に対応)。 2)での環境負荷算定結果に基づき、4)として、カードゲーム型の環境教育教材の開発を行ない、ゲーム及びその後の短い講義を通じて、食に伴う環境負荷およびライフサイクル思考を醸成できるものとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初想定していたように、人々の意識の把握と環境負荷の算定を終え、同算定結果に基づいた教材作成を終えており、おおむね予定通り順調に研究進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
開発した教材を試行し、参加者からのフィードバックを得ることによって改良を加えると同時に、同教材使用によるライフサイクル思考醸成への影響を把握する。
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Causes of Carryover |
アンケート調査を2度に分けて実施する必要があり、一部を次年度使用予算として繰越使用することにしたため。
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Research Products
(2 results)