2023 Fiscal Year Research-status Report
ベトナム農村における格差構造の変容過程:メコンデルタでの定点観測に基づく考察
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23K11573
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Research Institution | Institute of Developing Economies, Japan External Trade Organization |
Principal Investigator |
荒神 衣美 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 新領域研究センター ジェンダー・社会開発研究グループ, 研究員 (40450530)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 農村経済 / ベトナム / 格差 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、メコンデルタの稲作農村を対象とし、農村における世帯の生計戦略と格差構造の変容過程を実証的に描き出すことを目的としている。具体的には、2015年にアンザン省とティエンザン省で実施した質問票調査の対象となった農村世帯に対して、2025年に再び質問票調査を行い、パネルデータを構築することを考えている。その準備作業として、2023年にはコロナ下で数年間実施できていなかったフィールドワークを実施した。まず、カウンターパートと本研究の趣旨について対面で議論を行い、本研究にかかるインタビュー調査および質問票調査の補助について快諾を得た。そのうえで、調査地の稲作および農村の生計活動にかかる近年の変化について、地方政府や合作社、援助機関などでの聞き取りを行い、稲作における三期作と環境問題との関係、播種・農薬散布作業におけるドローン利用の拡大など機械化の進展と農村労働市場との関係、農産品のオンライン販売やハイテク農業の普及状況などについて、有益な情報を多く入手した。さらに、現地調査以外では、関連文献や新聞等を通じてベトナム農業および経済一般についての動向を適宜フォローし、調査地の農村世帯を取り巻く環境変化の把握に努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は渡航にかかる問題もなく、計画通り現地調査を実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2025年の質問票調査の実施に向けて、2024年も現地でのインタビュー調査を実施し、農村経済の実態について理解を深める。また、ひきつづき新聞等を通じた現地動向の把握や関連文献のサーベイに努める。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じたのは、家庭の事情により2023年度の現地調査の期間を当初予定より短くしたことと、予定していたiPad Proの購入を先送りにしたことが主な理由である。2023年度に使用できなかった予算は、2024年度に現地調査の実施とiPad Proの購入とで使用する予定である。
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Research Products
(3 results)