2023 Fiscal Year Research-status Report
Increase in Female Managers and work-style reform in Local Governments
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23K11672
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
清山 玲 茨城大学, 人文社会科学部, 教授 (00236069)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 女性活躍 / 女性管理職 / 地方公務員 / キャリア / 昇進 / 働き方改革 / ワーク・ライフ・バランス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、女性の管理職割合を短期間で大きく引上げた自治体やトップレベルの数値目標に挑戦中の自治体を調査し、なぜ女性の管理職登用が進まなかったか、短期間でどのようにして女性の管理職登用を実現できたかを、人事労務間管理制度だけでなく、キャリアや働き方・働かせ方、職場の雰囲気などの男女差も含めて、政府統計に加えて、人事データや各種調査等から総合的に明らかにすることである。 2023年度は以下のように研究を進めた。 まず第1に、内閣府などが公表している各種政府統計や関連資料の収集分析を進め、女性の管理職への登用実績から、女性活躍推進の自治体間格差について考察し、以下のことを明らかにした。①都道府県、市町村ともに、女性の管理職登用割合には大きな格差があること、②女性の登用が遅れた自治体の中には女性活躍推進の進行途上にあるとは言い難い、遅れたままで管理職への女性の登用の動きがまったく見られない自治体が存在していること、③他方で管理職女性割合を5年間という短期間に10%ポイント程度の引上げ経験を有する先進自治体の存在が存在することなどを明らかにした。第2に、女性管理職割合を大きく引上げる数値目標を設定した地方自治体に依頼し詳細な人事データを収集・分析し、女性のキャリア形成の立ち後れが、なぜどのように生じているのかについての研究を進めた。具体的には、女性の管理職割合が低い自治体の人事データを、採用、離職、上位職に到達するまでの期間や到達度、人事異動の幅などから多面的にキャリアを分析し、管理職への登用の男女間格差の実態の解明を進めている。第3に、人事データ分析の結果を、当該自治体職員に聞き取り調査を行い、人事データ分析結果の検証や補強を行った。 研究成果の一部は、本年度社会政策学会で報告し、次年度(2024年度)には『大原社会問題研究所雑誌』789号に論文を発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
自治体調査について、当初期待した以上の貴重な人事データを入手できたことにより、詳細な実証研究を進めることができた。研究途上で出てきた問題解明のために必要な資料を追加で依頼し収集できたこと、複数領域の課長級、係長級などを含めた女性職員から制度運用や働き方について聞き取り調査を行えた。 そこで、上記の自治体人事データの分析を集中的に進めることに予定を変更し、遠方の女性活躍推進先進自治体への聞き取り調査などは2024年度以降に実施するように研究計画を一部変更した。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、第1に、女性管理職の登用先進自治体のデータの収集及び聞き取り調査を行い、なぜ他の自治体とは異なり、短期間に10%ポイント以上の女性管理職割合を高めることができたのかを明らかにする予定である。 第2に、本年度進めた人事データの分析をふまえて、課長級の女性職員たちへの聞き取り調査を行い、女性が管理職になることを阻む要因について実証的に明らかにしたい。 そのうえで、女性の管理職への登用において先進的な自治体と遅れた自治体の相違点を明らかにし、女性活躍推進を進める際の課題と問題点を解決するための具体的な方策について考察を進めたい。
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Causes of Carryover |
研究対象自治体から詳細かつ大量の研究データを収集できたことから、その分析を中心に研究計画を変更し、遠隔地への出張を伴う他の自治体の調査は2024年度以降に行うこととした。
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