2023 Fiscal Year Research-status Report
男女同権教育は小学生の社会的平等意識を改善するか:潜在連想テストを用いた検証
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23K11694
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Research Institution | Matsumoto University |
Principal Investigator |
秋田 真 松本大学, 教育学部, 教授 (70805887)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守 一雄 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 名誉教授 (30157854)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 女性観 / FUMIEテスト / ジェンダー |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は,SDGs「5_ジェンダー平等」に関連する素材を活用した授業を構想し,青森県内の小学校第4学年生を対象に実施した。その際,授業前後で児童の女性観や性差意識の変化を測定した。その結果,中学年児童でも授業及び測定は実施可能であることが明らかとなった。 嘘のつけない意識測定手法として潜在連想テスト(Implicit Association Test; IAT)がある。IAT では,パソコン画面に提示される単語が「良い意味」か「悪い意味」かを素早く判断し,特定のキーで反応することが求められる。しかし,児童を対象とした場合,相当数のパソコンやソフトの購入が必要である。そこで,研究分担者の守一雄がIATをパソコンなしで実施できるよう開発したのが「集団式潜在連想テスト(FUMIE テスト)」である。このFUMIEテストを用いて,児童の女性観を授業実施前後に測定した。 対象児童を小学校第4学年としたため,授業は総合的な学習の時間にて行った。先に述べたように今年度は授業として成立可能かどうか,さらにFUMIEテストが実施可能かどうかを主眼として実施した。結果,小学校の2単位時間内で測定及び授業を完了させることができた。ただし,対象児童数が有意な結果を示す測定数に満たなかったため,FUMIEテストの結果を明確に示すことができなかった。しかし,授業前に職業に対する性差意識についての調査も併せて行ったが,授業後,児童の性差意識が改善されたことが確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り,青森県内の児童に対して授業及びFUMIEテストを実施した。また,当初想定していた授業時間前後の検査については,対象が中学年児童であったため,丁寧に説明を行った。よって,予想以上の時間が必要であった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の方策については,対象地域(青森県及び香川県)の小学校の協力を得て授業を行い,児童の女性観について検証を行う。その際,授業前後においてFUMIEテストを実施する。FUMIEテストはテスト用紙(A3サイズ)形式にし,一行ごとに制限時間で処理させるテストである。このテストでは作業量の差が指標となる。IATテストと比較し精度が落ちるものの,FUMIEテストは集団で一斉に実施することができ,実施時間も7分間程度である。そのため,小学校中学年でも容易に取り組むことができる。これらのテストを通して,地域と児童の意識に相関関係を見出していくことを目指す。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は,PCや機器等の値下がり及び作業軽減化による人件費の抑制である。同使用計画は,機器及びソフトウエア等の購入に充て,検査時間及び処理時間の短縮を図る。
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