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2023 Fiscal Year Research-status Report

肺疾患時の肺実質組織の力学環境と細胞応答の変化

Research Project

Project/Area Number 23K11831
Research InstitutionTokyo University of Science

Principal Investigator

世良 俊博  東京理科大学, 先進工学部機能デザイン工学科, 教授 (40373526)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 工藤 奨  九州大学, 工学研究院, 教授 (70306926)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywords呼吸器バイオメカニクス
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、肺疾患時の肺実質組織の力学環境と細胞応答の変化を明らかにするために、4次元in vivo-CTにより伸展負荷時の肺実質組織の動態と力学状態を調査する。特に、高輝度放射光CTを用いたタイムラプスひずみ計測を行う。また、肺実質組織培養実験により繰り返し伸展負荷時の肺実質組織の微視的力学環境と肺胞上皮細胞の力学応答を調査する。タイムラプスひずみ計測に関しては、本年度はSPring8のBL20B2において安楽死させたマウスを用いてRetrospective 4D-CT の開発を行った。人工呼吸器による疑似呼吸下において、呼吸1周期(400ミリ秒)を100分割し、高速度カメラ(ピクセルサイズ:4.6ミクロン)で投影像を180度スキャン中に9万枚の投影像を取得した。撮影時間は約6分とした。撮影後に吸気開始から時間遅れが同じ投影像だけを抽出し再構成することにより、呼吸に伴う肺実質組織の4次元変形データの取得に成功した。また、肺実質組織の微視的力学環境と肺胞上皮細胞の力学応答に関する実験では、マウス肺のPrecision-cut lung slices(PCLS)を用いて実験を行った。安楽死したマウス気道内にアガロースを注入し氷上で冷却してアガロースを固め肺を摘出し、マイクロスライサーで厚さ100ミクロンの切片を作成し、その後アガロースを再度溶かした。作成したPCLSをPDMS上に固定し、35%ひずみを4時間0.25Hzで伸展刺激を負荷し、その後核とアクチンを染色することに成功した。また、PCLSの形状を用いて有限要素解析を行うことによってPCLSのひずみ場を求めた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

SPring8放射光施設でのRetrospective 4D-CTの開発を行い、1呼吸を100分割することにより肺実質組織の詳細な変形データの取得に成功した。また、PCLSの作成を確立し核とアクチンを染色し蛍光観察することも可能となった。

Strategy for Future Research Activity

SPring8放射光施設でのRetrospective 4D-CTによって得られた肺実質組織の詳細な4D変形データから肺実質組織のひずみを求める手法を検討する。また、PLCSを用いた実験では、伸展刺激によって得られる細胞応答の変化と有限要素解析で得られるひずみ場の対応を検討する。

Causes of Carryover

当初はSPring8での実験を年2回(24シフト)を予定していたが、1回の実験(9シフト)でRetrospective gating 4D-CTの撮影パラメータの最適化が行えたため、旅費(SPring8移動費)とその他(SPring8利用費)に差額が生じた。PCLSの組織培養だけでなく肺胞上皮細胞の培養も行い、伸展刺激に対する応答を検討する予定である。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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