2023 Fiscal Year Research-status Report
Efficient anti-tumor immunostimulation by photoimmunotherapy with simultaneous targeting of tumor cells and tumor-infiltrating Tregs
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23K11882
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
白須 直人 福岡大学, 医学部, 講師 (70551422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安永 晋一郎 福岡大学, 医学部, 教授 (50336111)
芝口 浩智 福岡大学, 医学部, 講師 (60295061)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 光免疫療法 / 制御性T細胞 / CCR8 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、近赤外光感受性物質を結合させたアビジン(AvIR)と、標的細胞の表面抗原に対するビオチン化抗体(BioAb)とを用いた光免疫療法(PIT):AvIR-PITのさらなる応用展開として、「腫瘍細胞と腫瘍浸潤性Tregを同時標的化する光免疫療法による高効率な抗腫瘍免疫賦活化」の達成を目標とする。令和5年度は、in vivoイメージングによる抗腫瘍効果の効率的な判定に用いるための、自家発光腫瘍細胞の作成を行った。具体的には、自家生物発光に必要となる一連のlux遺伝子カセットを含有するベクターにcp157Venus遺伝子を挿入してBRETによる高発光型へと改変し、これをレンチウイルスベクターへとサブクローニングした。組換えウイルス粒子を調製し、B6系マウスの大腸がん細胞株MC-38に導入して安定発現株を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
得られた自家発光腫瘍細胞をB6系のヘアレスマウスであるHR1-Hr<hr>へと移植し、担癌マウスを作成してAvIRの検討を行う予定であったが、B6.HR1-Hr<hr>の凍結精子からの個体作成と安定的な維持繁殖に手間取り、想定していたペースでの実験が行えなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
作成した自家発光MC-38やマウス脾臓から分離純化したTregを活性化ビーズで処理した細胞を標的として使用し、各表面抗原に特異的なBioAb(BioCD44, BioCCR8)とAvIRを用いたPITのin vitroにおける殺細胞効果について検証する。さらに、B6.HR1-Hr<hr>の背側両体側にMC-38を移植して同種同系担癌モデルを作製し、BioAbおよびAvIRを投与する。非侵襲リアルタイム in vivo イメージングによってBioAbとAvIRの生体内組織分布と腫瘍への集積性を時空間的に解析する。AvIRの集積を確認した後、片側の腫瘍に対してのみNIRを照射してPITを実施する。両側腫瘍の生物発光量および腫瘍径を経日的に測定し、in vivo におけるAvIR-PITの直接的な抗腫瘍効果と遠隔腫瘍に対する治療効果を検証する。また、治療後の腫瘍組織を摘出し、免疫学的・組織学的な解析を実施する。
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Causes of Carryover |
B6系ヘアレスマウスの個体作成および維持繁殖系構築に時間がかかり、これを利用する実験を実施するに至らなかったため次年度使用が生じた。令和6年度は、繁殖させたヘアレスマウスを用いた実験を実施する予定にしているので、その費用に充当したいと考えている。
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