2023 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23K11888
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐々木 東 北海道大学, 獣医学研究院, 講師 (00754532)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 信樹 北海道大学, 情報科学研究院, 学術研究員 (30271638)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | アンチバブル / マイクロバブル / 超音波 / ドラッグデリバリー技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
アンチバブルは、内部に液体を包み込んだマイクロサイズの気泡である。超音波照射によって大きさが変化するという気泡としての特性を保ったまま、内部に薬剤を封入できる可能性を持つため、超音波照射によるドラッグデリバリーシステムに有用と考えられている。本研究では、膀胱癌に対する膀胱注入化学療法の一助として非侵襲的なドラッグデリバリー法を開発するためにアンチバブルに着目し、アンチバブルを膀胱内投与し、超音波照射と併用した膀胱内ドラッグデリバリー法の開発を目指している。 初年度には第2世代アンチバブルによる検討を行った。蛍光色素FITC-dextran封入第2世代アンチバブルは、第1世代アンチバブルと比較して均一なマイクロサイズの気泡となっていたが、FITC-dextranの封入率は必ずしも満足できるものではなかった。当初より想定している膀胱内注入のin vitroモデルとしてヒト膀胱癌由来株細胞UM-UC-3をⅠ型コラーゲンゲル上に培養し、FITC-dextran封入アンチバブルと超音波によるデリバリーを試みた。複数の超音波条件により細胞内デリバリーを目指したが、いずれの超音波条件でも細胞内へのFITC-dextranのデリバリー効率は低かった。そこで、蛍光色素の封入率を高めた第3世代アンチバブルを研究に供した。第3世代アンチバブルと超音波を上述のin vitroモデルに適応したところ、超音波条件によっては細胞膜透過性の亢進は確認できた。また、高速度カメラの撮影により、第2世代ならびに第3世代アンチバブルは高音圧の超音波照射により振動することが観察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
第2世代ならびに第3世代アンチバブルと、アンチバブルの改善は進んでいるが、ドラッグデリバリー効果は十分と言えず、さらなる改良が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
超音波特性に合わせて粒子系を変え、さらに内包する蛍光色素を変更した第4世代アンチバブルを作成し、3次元培養系でのデリバリー評価を行う。さらに、高速度カメラ観察により、アンチバブル内部の液胞からの蛍光色素を確認する。これらin vitroでの十分な知見が得られた暁には、抗がん剤内包アンチバブルの作成ならびにドラッグデリバリーの評価を行う。
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Causes of Carryover |
アンチバブルの改善を随時行っているため、実験用消耗品の購入がずれ込んだため。アンチバブルの改良により次年度に消耗品費として使用する予定。
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