2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of the new technique for capturing circulating tumor cells of non-small cell lung cancer.
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23K11906
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
長谷部 友紀 昭和大学, 大学共同利用機関等の部局等, 助教 (90623843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岡 利光 昭和大学, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (40384359)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 末梢血循環癌細胞 / リキッドバイオプシー / 非小細胞性肺癌 / 薬剤耐性 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺癌の薬物療法において分子標的治療薬は高い有効性を示すが、ほとんどの症例において数年の間に耐性を生じて再発してしまうことが問題となっている。耐性を生じた際に速やかな薬剤変更が求められる。我々は液体生検の一環として、末梢血中の癌細胞数を直接的に捉える検査方法である血中循環腫瘍細胞(CTC)検査に着目をした。CTC検査は早期の段階で現治療法の有効性を判定出来き、臨床的利用価値を有する検査方法である。しかし、上皮細胞マーカーであるEpCAM抗原をターゲットとした従来の方法では、上皮間葉転換(EMT)を起こしたCTCの捕捉率は安定しない。本研究では、EpCAM 抗原の発現の有無に左右されない高感度な末梢血循環癌細胞の同定法の開発および薬剤耐性に関わるマーカーの同定を行い、非小細胞性肺癌の薬剤耐性獲得ポイントの早期判定を行うことを目的としている。 研究初年度は、数種の非小細胞性肺癌株における細胞表面マーカーの探索を行った。本検討において、EpCAM発現の低い細胞株においても高効率に検出できる細胞表面抗原を同定することができた。本抗原はTGF-βによってEMTを誘導した細胞においても発現が変化しなかった。これにより、EMTを起こしたCTCを高感度に検出できると期待できる。一方、使用予定であったCTC濃縮装置の消耗品が入荷しなかったため、他のCTC chip法の検討を行ったが、期待できる程の捕捉率を得るまでに至らなかった。Osimertinib耐性細胞株の作製は順調に進んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
使用予定のCTC濃縮装置のモデル変更および消耗品の変更により、国内における流通が滞ったため、予定していた回収率の検討が出来ていない。よって、やや遅れていると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度にCTC濃縮装置の新機種が導入されるため、本装置を用いて回収率の検討を行う。また、2種の非小細胞性肺癌株より作製したOsimertinib耐性細胞株を用いて耐性の有無で発現の変化が確認できる抗原の探索を行う。
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Causes of Carryover |
今年度、CTC濃縮装置の消耗品の国内流通がなかったため次年度への繰越金が発生したが、次年度では消耗品が入荷するため遅れている分の検討も合わせて行うのに使用する。
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