2023 Fiscal Year Research-status Report
Fall Prediction Training System using Eye Tracking Measurement Device
Project/Area Number |
23K11951
|
Research Institution | Bunkyo Gakuin University |
Principal Investigator |
鈴木 里砂 学校法人文京学院 文京学院大学, 保健医療技術学部, 准教授 (50781035)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | 転倒予測 / 習熟度 / 視線追跡 / 動作分析 / 医療専門職教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は,介助歩行時の療法士の視線に着目し,臨床経験年数によって歩行観察時に記録された視線軌跡パラメータに,経験年数により差が認められるかを検討し,経験による動作観察よび転倒予測能力の要因を調査することを目的として研究を開始した.視線測定システム構築を行い,理学療法士の経験年数別 の介助歩行時の視線軌跡記録を行い,臨床経験の長さの違いによる視線軌跡の変化を調査する予定であった.視線測定システム構築は予定通り進捗し,プレ実験も実行できた.しかしながら,所属機関にて感染対策を再考した倫理申請の必要性が生じ,承認まで半年が経過してしまったこと,また,実験参加者のリクルーティングに難渋し,さらに,参加予定療法士の所属先での感染拡大が起こったため,実験予定を急遽変更することが重なり,最終的に,2023年度後半に測定が可能となった.対象者は,自由意思に基づき研究に協力した理学療法士27名,臨床経験年数は8.3±4.8年であった.模擬患者の見守り歩行(10mを1往復)中の対象者の視線軌跡を記録,検討した。測定データは、両眼合成角度偏差,両眼移動速度平均であった.結果は,経験年数6年目以上と未満の両眼移動速度は有意な差が認められた,両眼合成角度のX軸・Y軸偏差では有意差は認められなかったが、6年目以上の方が両軸とも偏差が小さい傾向が認められた.今回,経験年数による違いは確認できたが,同じ経験年数でも差異が生じているため,今後は,自由記述アンケートの分析と照会しながら特徴を解析していく予定である.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床現場での各種感染症の感染拡大と,それに応じた倫理申請の必要性が生じたこと,また,実験参加予定者の臨床所属先での感染拡大が数回起こったため,実験予定を急遽変更する必要性があった.それに伴い,実験実施の度重なる予定の変更があり,研究課題の進捗が若干遅れた.
|
Strategy for Future Research Activity |
2024年度は,得られた知見について学会発表を行うとともに,平地歩行だけでなく,階段昇降についても検討する予定である.今後,予期せぬ各種感染拡大の影響で被験者数が少なくなったとしても,収集できたデータ数にて詳細に結果を検討していくことも考慮している.
|
Causes of Carryover |
臨床現場での各種感染症の感染が拡大し,それに応じた倫理申請の必要性が生じたこと,また,実験参加予定者の臨床所属先での感染拡大が数回起こったため,実験予定を急遽変更する必要性があった.それに伴い,実験実施の度重なる予定の変更があり,研究課題の進捗が遅れた.次年度,今年度実施できなかった,得られた知見の学会発表を行い,使用予定である.
|