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2023 Fiscal Year Research-status Report

足のねじれ変形の法則性を考慮したハイヒール靴の基本設計に関する生活支援技術の確立

Research Project

Project/Area Number 23K11956
Research InstitutionNiigata University of Health and Welfare

Principal Investigator

阿部 薫  新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (20445901)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2027-03-31
Keywords足 / ハイヒール靴 / ねじれ変形 / 靴型
Outline of Annual Research Achievements

ハイヒール靴はデザイン性が優先され、足に適合し快適に履くことが犠牲にされており、根本的な問題が解決されないまま今日の使用状態となっている。踵を上げたハイヒールポジションになると中・後足部は捻じれながら外側に偏位(回外・外転)するが、現在の3次元計測研究は、靴使用を再現した荷重位での計測ではないため3次元的変化の法則性が未解明である。このため足の捻じれ変形の情報はハイヒール靴の設計に反映されず足に合わないため、痛みや疲れを生じながら使用されていることが問題であると考えた。
したがって本研究の目的は、ハイヒール靴の適合性を高め、痛くなく快適に履ける新しい靴の基本設計を確立することとし、踵を上げたハイヒールポジションで生じる足の捻じれ変形を3次元計測し、明確化した足の捻じれ変形の法則性を反映した靴の適合性と歩行の解析・評価を行うことである。
このため、痛くなく快適に履けるハイヒール靴を設計することが重要である。踵を上げたハイヒールポジションによる中・後足部は捻じれながら外側に偏位(回外・外転)していくが、靴の形状は捻じれ変形を考慮することなくヒール高を上げるのみのため、ヒール高が上がるほど足と靴が合わない。したがって本研究ではヒール高変化による足の捻じれ変形を明らかにするため、ハイヒール靴使用を想定した荷重位による3次元足型計測を行い、その法則性を反映させたハイヒール靴を作製し、足と靴の適合性と歩行解析について、今回初めて追及することが学術的な独自性である。
本研究の成果がハイヒール靴の設計に応用展開されれば、新しい設計基準が確立され、機能性とデザイン性が調和した靴の提案が可能となることが創造性として主張できる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本研究は次の4点について4か年にわたり実験を実施する計画とした。1) ハイヒールポジションによる足の捻じれ変形の法則性を3次元計測で明らかにする。2) 1)の3Dデータに基づいて靴型(靴製作の元型)を造形し新設計のハイヒール靴を作製する。3) 従来型と新設計のハイヒール靴の足と靴の形状適合性について静止立位で比較する。4) 従来型と新設計のハイヒール靴の快適性の検証として歩行使用時の疲れを比較する。
初年度である令和5(2023)年では、ハイヒールポジションによる足の捻じれ変形の法則性を3次元計測で明らかにするため、次の方法により実験を行うこととした。方法1:被験者は健常女性20名(各年度同一人物)とし、3次元足型計測器(JMS-2100CU、ドリームGP社)を用い、足をハイヒールポジションにしてヒール高を変化させて計測し、統計分析により法則性を解明する。次案1:ヒール高を上げると被験者によっては計測範囲を逸脱して3Dデータが採取できない可能性がある。この場合、ハンディタイプの3Dスキャナ(EinScan-Pro2X、SHINING3D社)で再計測する。
結果として、方法1では被験者により足アーチの挙上反応性が異なるため、踵後部の上端のデータが欠けてしまうことがあり、次案1で再計測したが足底部のスキャンデータが安定せず、データの統一性に問題を生じた。このため、各ガース(周径)の計測とフットプリントによる徒手計測に切り替え、データ採取の方法として荷重位、半荷重位、非荷重位を比較検討した。

Strategy for Future Research Activity

足をハイヒールポジションにしてヒール高を変化させて足部の変形動態を計測するが、被験者により足アーチの挙上反応性が異なるため、踵後部の上端のデータが欠けてしまうことがあったので、①現用の3次元足型計測器(JMS-2100CU、ドリームGP社)よりも、さらに計測範囲が高い計測器(INFOOT2、アイウェアラボラトリー社)をレンタルして試用してみる。②それでもデータのバラツキや、デジタル計測の限界が認められる場合は、従来の方法により徒手計測で靴型を作製する。③この場合、手作業になるため相当の時間がかかることが予想されるため、靴の製作については専門業者に依頼することも考慮する。

Causes of Carryover

被験者により足アーチの挙上反応性が異なるため、実験1の方法では踵後部の上端のデータが欠けてしまうことがあり、次案1で再計測したが足底部のスキャンデータが安定せずデータの統一性に問題を生じ、徒手計測に切り替えて行っているため、靴型製作に必要なデータが十分に蓄積していない。このため当初購入を計画していた統計ソフトやCADソフトを購入していないため使用額が少なくなった。
次年度では3次元足型計測器の機種を変更して、まずはレンタルで検証する。それでもデータの欠損が生じるようであれば徒手計測によるデータを蓄積していく予定である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2023

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] 足外郭線トレースによる第1趾側角度とレントゲン撮影による外反母趾角の関係性2023

    • Author(s)
      阿部薫,東海林藍,蓮野敢,岡部有純
    • Journal Title

      日本整形靴技術協会雑誌

      Volume: 8 Pages: 33-36

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] フットプリンター採取方法の違い―非計測足を床面とカバーにおいた場合―2023

    • Author(s)
      阿部薫,蓮野敢,岡部有純,安松美咲,佐藤葵,阿部遥花,東海林藍
    • Organizer
      第37回日本靴医学会学術集会
  • [Presentation] 座位時における足底面に対する体重比荷重量の検討2023

    • Author(s)
      阿部薫,岡部有純,蓮野敢,東海林藍
    • Organizer
      第19回日本整形靴技術協会学術集会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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