2023 Fiscal Year Research-status Report
Selection of word-formation processes in naming of things in French: a research based on the approach of Construction Grammar
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23K12184
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
古賀 健太郎 福岡大学, 人文学部, 講師 (00910936)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Keywords | 語形成 / 競合 / 形態論 / コーパス |
Outline of Annual Research Achievements |
研究1年目にあたる2023年度は、当初の予定通り、事物の命名に関するいくつかの事例を分析することができた。具体的には、複数の接頭辞が等位接続されているように見える構造としてpre et post-X型の構造をピックアップし、大規模ウェブコーパスを用いてその組み合わせ可能性について調査した。その分析結果については、フランスで9月に開催されたInternational Symposium of Morphology (ISMo)において発表し、海外の形態論研究者からさまざまな助言を得ることができた。 また、命名の際に複数の語形成プロセスが競合する現象についても考察を進め、その成果が共著の論文集として海外で出版されることとなった。その過程において、査読者や編集を担当した研究者から多くの示唆を得ることができた。同書は2024年8月に刊行される予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年目の計画として当初設定した内容については、分析・研究発表の両面において順調に達成できた。また、語形成上の競合に関する論文については、2024年度中の刊行へと道筋をつけることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も当初の予定通りの研究を進めていく計画である。2024年度は過年度に行った分析を他の対象にも広げた上で、事物の命名にどの語形成プロセスが採用されているのか、コーパスを用いた調査・分析を進めていく。 同時に、過年度の発表の成果を論文の形にまとめ、国際的な学術誌に投稿することも目指す。 なお、3年目(2025年度)以降の計画については、2024年度の進捗状況を見極めつつ微調整を行っていく心づもりである。研究発表や論文投稿についてはおおむね当初の計画通りとする一方、各種調査については、その必要性と実施時期を含めて、検討を続けていく所存である。
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Causes of Carryover |
当初予定していた国際学会の渡航費や現地宿泊費等の支出については、別の研究資金からの支出が可能となったため、科研費からの支出は行わなかった。そのため、未使用分は次年度の学会や研究会への参加のための旅費として主に使用する計画である。
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