• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2023 Fiscal Year Research-status Report

Internationalism in inter-war Wales and the making of British International Relations theory: A focus on Lord David Davies

Research Project

Project/Area Number 23K12433
Research InstitutionHiroshima City University

Principal Investigator

秦野 貴光  広島市立大学, 国際学部, 講師 (20824353)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2027-03-31
Keywordsデイヴィッド・デイヴィス / イギリス / ウェールズ / 国際政治学 / 国際主義 / 国際警察軍
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、戦間期ウェールズにおける国際主義運動を主導したデイヴィッド・デイヴィス卿(Lord David Davies of Llandinam)の思想や活動に着目することで、国際政治学におけるいわゆる「理想主義」の再評価を行いつつ、学問としての国際政治学の形成について再考することである。
令和5年度は主にデイヴィス卿に関する一次史料の収集に取り組んだ。具体的には、ウェールズ西部の町アベリストウィスにあるウェールズ国立図書館を訪問し、当図書館所蔵のアーカイブ史料(デイヴィス・ペーパー)を活用しながら史料収集を行った。特に、令和5年度は、国際連盟協会(League of Nations Union)の支部であるウェールズ評議会(Welsh Council)に関する史料の収集に取り組んだ。戦間期のイギリスには、国際連盟協会をはじめ、国際連盟の活動を支えるさまざまな民間レベルの平和運動や組織が存在したが、ウェールズにおいて独自の組織や取り組みが存在したこと、ならびにそうした組織や活動の詳細が今回のアーカイブ調査を通じて明らかになったことの意義は大きい。国際連盟を支持するという目的は共有しつつも、デイヴィス卿を中心にウェールズ独自の取り組みが推し進められたという事実は、戦間期のウェールズにおいて国民主義(ナショナリズム)と国際主義(インターナショナリズム)が独特な仕方で結合していたことを示している。国際連盟協会ウェールズ評議会の活動の実態が明らかになったことにより、戦間期イギリスにおける国際主義運動の特徴だけでなく、戦間期ウェールズにおけるナショナリズムの特徴を新しい角度から理解することが可能になったことは今後の研究にとって重要な意味を有する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初予期していたよりも膨大な量のアーカイブ史料(デイヴィス・ペーパー)が残されていたことが判明し、アーカイブ調査の結果、多くの一次史料を入手することができた一方で、それらの史料の読解・整理に想定していた以上の時間がかかっている。そのため、論文の執筆開始に遅れが生じたものの、令和6年はイギリスで開催される国際学会で研究報告を行うことが決まっており、またその報告に基づいた論文を海外の学術誌に投稿する目途も立っている。

Strategy for Future Research Activity

アーカイブ調査により収集した一次史料を活用しながら、論文の執筆および投稿を行う。特に重要であると思われる研究成果については、英語で論文を執筆し、海外の学術誌に投稿する。
令和6年度の8月から9月にかけて、再びウェールズ国立図書館を訪問し、史料取集を行う予定である。また、ウェールズ国際問題センターの本部が置かれているカーディフのテンプル・オブ・ピースを訪問し、戦間期ウェールズにおける国際主義に関する史料を閲覧する予定である。

Causes of Carryover

概ね予定通りに予算の執行を行ったが、当初予期していたよりも安価な航空券を購入することができたため当該助成金が生じた。令和6年度は2度の海外出張(学会報告ならびにアーカイブ調査)を予定しているため、その際に支出する旅費として使用する予定である。

URL: 

Published: 2024-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi