• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2023 Fiscal Year Research-status Report

経営組織におけるポジティブ心理学の実践をめぐる批判的経営研究

Research Project

Project/Area Number 23K12554
Research InstitutionDoshisha University

Principal Investigator

福本 俊樹  同志社大学, 商学部, 助教 (50736907)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2028-03-31
Keywordsポジティブ心理学 / 批判的経営研究
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は,批判的経営研究(Critical Management Studies)の観点から,わが国の経営組織におけるポジティブ心理学の実践をめぐる批判的研究を行うことにある。初年度にあたる本年度は,当初の計画通り,以下の2点に取り組んだ。
(1)まずは,先行研究のレビューに取り組んだ。具体的には,①経営組織へのポジティブ心理学の導入・普及に関する先行研究をレビューした。先行研究には,ポジティブ心理学の導入・普及を肯定的に論じるもの,および,批判的に論じるものがあるが,本研究課題の趣旨を踏まえ,とりわけ後者についてのレビューを重点的に行った。当レビューの成果は,現在論文として執筆している最中である。②批判的経営研究の理論・方法論にまつわるレビューを行った。批判的経営研究は,ある特定の理論や方法論に依拠した研究群ではなく,多様な理論的・方法論的アプローチをとる。本研究課題では,それらの中でも,近年の組織研究において関心を集めている統治性(governmentality)に焦点を絞り,レビューを進めた。
(2)経営組織へのポジティブ心理学の普及をめぐる言論分析に取り組んだ。具体的には,①日本の経営組織へのポジティブ心理学の導入・普及を促進したと思われる各種言論データ(書籍・雑誌記事等)を収集し,その整理・分析に着手した。合わせて,②これら言論データを分析する際の方法についての理解の深耕に取り組んだ。現在,内容分析,テキストマイニング,言説分析などの手法について学びつつ,本研究課題においていかなる方法を採用するかを検討している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初の研究計画では,本年度は(1)先行研究レビュー,(2)言論分析への着手の二点が予定されており,いずれも取り組んでいる最中であるが,その成果としての論文がまだ完成していないため,「やや遅れている」との評価にした。
先行研究レビューも言論分析も,いずれも成果があがるまでには時間を要するものであるが,次年度以降は,途中経過も含めて学会報告をする,モノグラフを作成するなど,成果をあげることを第一に取り組みたいと思う。

Strategy for Future Research Activity

次年度も,当初の計画通り,(1)先行研究レビュー,(2)言論分析の2点について,引き続き取り組んでいく。上記の通り,次年度では研究成果を学会・論文等で発表することを意識して,研究を進めていく。
(1)先行研究レビューについては,どのような文献を読むか,読み込む文献の範囲はおおよそ見えてきており,あとは着実に読み進めていくことが求められる段階である。
他方,(2)言論分析における言論データの取集については,現時点でも書籍・雑誌記事を中心にかなりのデータを収集しているが,どの範囲まで文献を収集するかについては,まだ確定するには至っていない。というのは,用いる分析方法(内容分析,言説分析)によって収集すべきデータの量や範囲も異なるためである。引き続き,分析と並行しながらデータ収集を進め,経過報告を含め,早い段階で成果を形にしたいと思う。

Causes of Carryover

学会参加・調査等について都合がつかず,その分が未使用となってしまった。
当該助成金については,次年度の旅費,あるいは,物品費等に使う予定である。

  • Research Products

    (5 results)

All 2024 2023

All Journal Article (4 results) (of which Open Access: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] シン・人間関係論:方法としての集団力学2024

    • Author(s)
      福本俊樹・貴島耕平・松嶋登
    • Journal Title

      国民経済雑誌

      Volume: 228 Pages: 1-28

  • [Journal Article] 経営理念の「浸透」から「共有」へ:理念の共有を促進するマネジメント2024

    • Author(s)
      福本俊樹
    • Journal Title

      『研究レポート リモート時代の理念と経営』PHP理念経営研究センター

      Pages: 16-28

  • [Journal Article] インタビュー調査の分析2024

    • Author(s)
      福本俊樹
    • Journal Title

      『研究レポート リモート時代の理念と経営』PHP理念経営研究センター

      Pages: 74-76

  • [Journal Article] 「パーソン」を活用する組織社会化 : 個人化された戦術の設計へ向けて2023

    • Author(s)
      福本 俊樹
    • Journal Title

      同志社商学

      Volume: 75 Pages: 109~124

    • DOI

      10.14988/00029733

    • Open Access
  • [Presentation] 「パーソン」を活用する組織社会化:個人化された戦術の設計へ向けて2023

    • Author(s)
      福本俊樹
    • Organizer
      日本経営学会 関西部会 第674回例会

URL: 

Published: 2024-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi