2023 Fiscal Year Research-status Report
Empirical research on eco-control in SMEs
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23K12577
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
金 宰弘 群馬大学, 情報学部, 准教授 (00803769)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | エココントロール(eco-control) / マネジメント・コントロール・システム(MCS) / 中小企業 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,大企業のみを分析対象にしている先行研究の限界を超え,中小企業における環境経営マネジメントの運用実態とその効果を総合的に分析することを目的とし,①中小企業におけるエココントロール運用の影響要因とその効果,②中小企業の環境経営におけるコンフリクト管理のためのエココントロールの役割,③中小企業におけるエココントロールの変化が組織に与える影響といった3つの研究課題を設定している。 2023年度は,上記の3つの研究課題のうち研究課題①を分析するために,文献調査を広範に実施し,次年度以降に実施するインタビュー調査と質問票調査のための分析フレームワークを構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究初年度である2023年度は,「中小企業におけるエココントロール運用の影響要因とその効果」といった研究課題①に対して,中小企業のMCSおよび環境管理会計を分析対象にした国内外の先行研究を網羅的にレビューした上で,中小企業におけるエココントロール運用の影響要因,エココントロール,企業パフォーマンス(環境・財務パフォーマンス)に関する変数を作成し,分析モデルを構築した。2023年度の研究から,次年以降に実施するインタビュー調査と質問票調査のための分析フレームワークが構築できたため,研究はおおむね順調に進展していると評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度に作成した分析フレームワーク(研究成果)に基づき,2024年度は研究課題①「中小企業におけるエココントロール運用の影響要因とその効果」を実証的に分析する計画である。まず予備調査として,一般社団法人群馬中小企業家同友会の会員企業5社を対象に「インタビュー調査」を実施する。その後,『中小企業家同友会全国会員データベース』に掲載されている中小企業(47都道府県×50社)を対象に「大規模質問票調査」を実施して,中小企業におけるエココントロール運用の影響要因と,エココントロールの運用が企業パフォーマンスを向上させるメカニズムを明らかにする。
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Causes of Carryover |
2023年度は文献調査を中心に先行研究のレビューを行ったため,次年度使用額374,758円が発生した。次年度使用額374,758円は,次年度に実施する「インタビュー調査」と「質問票調査」に使用する計画である。
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