2023 Fiscal Year Research-status Report
An Empirical Study on the Influence of Relationships between Functional Departments on Target Costing and Its Effectiveness
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23K12587
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
岩澤 佳太 東京理科大学, 経営学部経営学科, 講師 (60909430)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 原価企画 / コストマネジメント / 原価情報 / 原価計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,経理部門・製造部門・設計開発部門の関係性に着目し,部門間の関係性が原価企画の効果にどのような影響をおよぼすのかを経験的に明らかにすることであった。日本企業を対象とした事例研究では,部門間の緊張状態が,製品の設計開発段階での原価や利益の作りこみが重要であることが示唆されながらも,この関係性について十分な検証はされてこなかった。そこで経営学の知見を参考に,原価企画とその効果に,部門間の関係性がおよぼす影響を明らかにする。この目的を達成するために,インタビュー調査・社内アンケート調査・郵送質問票調査に基づく大きく3つの研究を実施する予定である。
研究全体の初年度である2023年度は,研究の根幹をなす質問票の設計および郵送質問票調査の実施を行った。想定している研究フレームワークと整合的になるよう先行研究を踏まえながら,質問項目を作成した。そして日本の東証企業の経理部マネージャーを対象として質問票を郵送し,回答を回収している。現時点で回収中であるが,約10%の回収ができている。
加えて,当研究課題の構想に関連して,夏の日本原価計算研究学会および日本管理会計学会の全国大会で研究報告を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
既述の通り,研究の根幹をなす郵送質問票調査の設計および郵送は既に実施済であり,現時点でおおむね順調に回収もできている。研究構想についても学会報告を経て国内の研究者を中心に広くディスカッションができている。 以上よりおおむね順調に研究は進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は郵送質問票調査が終わり次第,分析にとりかかり想定している仮説の検証を進める。それに加えて,訪問調査の了承を得ている企業に対してインタビュー調査も進める予定である。統計分析に加えてフィールドスタディを実施することで,仮説の補強や想定していなかった仮説の発見に努める。
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Causes of Carryover |
管理会計に関連した新刊の図書の購入にあてる予定である。
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