2023 Fiscal Year Research-status Report
末期がん患者の「持てる力」を生かすケアマネジメントの作成と検証
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23K12671
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Research Institution | Tokyo Junshin University |
Principal Investigator |
若林 和枝 東京純心大学, 看護学部, 非常勤教員 (20733520)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 末期がん / 持てる力 / 介護支援専門員 / ケアプラン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、3職種(訪問看護師・介護士支援専門員・福祉用具専門相談員)の情報の伝達と共有の課題を解決し、末期がん患者の「持てる力」を生かしADL・QOLの維持向上を目的としたケアマネジメントの作成と検証を行うことを目的としている。 2023年度は、倫理審査委員会からの承認後に末期がん患者に関わる3職種の情報伝達と共有の課題を明らかにするためにインタビュー調査を行った。その結果、介護支援専門員と福祉用具専門相談員という職種間で、得ていて欲しい情報と提供してもらいたい情報にズレがおきていた。介護支援専門員と福祉用具専門相談員の情報伝達では、介護支援専門員は福祉用具専門相談員に得ていてほしい情報として、「褥瘡の有無」を挙げていたが、福祉用具専門相談員は介護支援専門員から「移動・移乗に介助の有無」を提供してもらいたいと考えていた。福祉用具専門相談員が介護支援専門員から提供して欲しい情報と、介護支援専門員が福祉用具専門相談員に得ていて欲しい情報にズレがみられたことは、職種間連携に必須である患者情報の伝達と共有方法に懸念が残った。さらに介護支援専門員では、「末期がん」の病態の理解や、訪問看護師や福祉用具専門相談員との連携・情報共有について支援の必要性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度にはインタビュー調査を行い、3職種間の自分が欲しい情報と相手に得て欲しい情報のズレ、および情報の伝達と共有方法の課題を分析した。現在は、インタビューデータを分析後、アンケート調査の内容を検討し、現場の介護支援専門員や看護職らから意見をもらい、項目の追加・修正を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
インタビュー調査の内容を質的記述的に分析し、その結果をもとにアンケートを作成中である。全国の末期がんの療養者に関わる訪問看護ステーションや介護事業所・福祉用具貸与事業所を無作為抽出し、専門職等を対象に自記式質問紙調査を実施する。 さらに得られた結果を関連する学会等で発表し、専門的な視点で意見をもらい情報の伝達と共有の課題やケアマネジメントについて検討する。
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Causes of Carryover |
当初の予定より研究実施の開始が遅れたため、予算執行が生じなかったためである。2023年度末には研究スケジュールの遅れを取り戻したが予算の執行はなかった。 2024年度の使用計画としては、備品の購入費用ならびに、質問紙調査実施時の諸経費に充てる予定である。
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