2023 Fiscal Year Research-status Report
絵画・現代美術教育における大学生の人間形成を促進する学習ツールの開発
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23K12705
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
富田 俊明 佐賀大学, 芸術地域デザイン学部, 准教授 (60584208)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 絵画 / 現代美術 / 大学教育 / 分析心理学 / 人間形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年5月にヨーロッパへ出張を行った。これは本研究の予備調査として行った。ベルリン在住のアーティスト田中奈緒子さんを訪ねた。田中さんは本研究の外部委員である。本研究の開始にあたり、研究の進め方等について、ディスカッションし、助言を得た。この他、Asa Sonjasdotter, Anette Hojlund, Soren Bjorn, Asmund Havsteen-Mikkelsenらとディスカッションを行い、研究への助言を得た。 2023年10月に、北海道教育大学釧路校から佐賀大学芸術地域デザイン学部に移籍した。教育学部から芸術学部への移籍であり、芸術教育に関わる本研究の遂行のために、有益な研究環境を得た。佐賀大学芸術地域デザイン学部では、本研究の主題である無意識の創造性を体験させ、この体験を人間形成へとつなげるための意識化のワークを含んだ授業を複数構想し、実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
今年度は研究開始の年度であるが、外部委員である田中奈緒子さんを始め、複数のアーティストからの助言を得て研究を開始することができた。年度後半は、本研究の主旨に合致する教育研究環境に移動することができた。本研究の興味関心に基づく複数の授業を展開したが、これらは芸術系の学生たちから強い肯定的な反応を引き出すことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
新しい教育研究環境である佐賀大学芸術地域デザイン学部において、さらなる授業展開を行い、本研究の材料となるデータを蓄積していく。第一段階である「無意識の創造性を体験させるワーク」を工夫するとともに、本研究のテーマである第二段階である「体験の意識化と人格的統合のためのワーク」を構想・実施していく。 また、最終年度に出版する報告書作成に向けて、これまでの教育研究の成果を振り返り、「指導者の主体者としての物語」の執筆を開始する。
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Causes of Carryover |
2023年10月に北海道教育大学釧路校から佐賀大学芸術地域デザイン学部に移籍したことにより、教育研究環境が大きく変わり、新しい環境でゼロから構築するために時間が割かれることとなった。このため、当初予定していた当該年度の研究計画を縮小し、まずは佐賀大学芸術地域デザイン学部にて教育研究環境の構築に注力した。使用額が予定より少ないのはこのためである。 次年度より、佐賀大学芸術地域デザイン学部にて構築しつつある教育研究環境において、本研究を進めていく。
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