2023 Fiscal Year Research-status Report
Educational Supports for Immigrant Children in Multicultural Society
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23K12727
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
土田 千愛 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特任助教 (10973646)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 外国にルーツを持つ子ども / 多文化共生 / 移民 / 人間の安全保障 / 社会統合 / 社会教育 / 地域連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
1年目にあたる今年度は、まず、外国にルーツを持つ子どもの教育、人間の安全保障、移民の社会統合、社会教育に関する文献調査を進めた。また、事例研究として、主要な外国人集住都市である三重県四日市市に主眼を置き、外国にルーツを持つ子どもの教育的・社会的包摂に向けた取り組みとその体制構築について、自治体、自治会、学校など様々なアクターに聞き取り調査を行い、必要に応じて、関連する地域や学校の行事の参与観察を行った。 研究成果の一部は、国内外の学会で口頭発表した。まず、ドイツで開催された4th Cultural Diversity, Migration, and Education Conferenceでは、"Multicultural Education Without a Policy: A Case Study of a Japanese Region"をテーマに口頭発表し、教育における構造的不平等に精通している各国の研究者からフィードバックを得た。また、国内では、異文化間教育学会第44回大会にて、「多文化共生へ向けた多文化教育―外国人集住地域における学校と行政の連携を事例に―」をテーマに口頭発表し、多文化共生や外国にルーツを持つ子どもの教育を専門とする国内の研究者からフィードバックを得た。 さらに、一般財団法人自治体国際化協会の多文化共生ポータルサイトに寄稿したり、四日市市主催の令和5年度多文化共生講演会や四日市市で開催されたユマニテクプラザ5者協定締結5周年記念セミナーにて口頭発表したりして、研究成果の一部を社会に還元した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画通り、1年目にあたる今年度は、文献調査、聞き取り調査、参与観察、国内外の学会での口頭発表を進めることができた。また、研究成果の一部を研究協力者や市民と共有する機会を設けることもできた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の2年目においては、まず、引き続き、外国にルーツを持つ子どもの教育、人間の安全保障、社会統合、社会教育に関する文献調査を進める。また、必要に応じて、自治体、自治会、学校の関係者を対象に聞き取り調査を行う。さらに、研究成果の一部を国内・国際ジャーナルに投稿することを目指す。
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Causes of Carryover |
国際学会にオンラインで参加したため、海外渡航のための旅費として計上していた予算が未使用となった。今年度は調査対象地である三重県四日市市に常駐しながら研究を行っていたが、次年度は所属機関の方針により東京に常駐することになっている。そのため、今後は、研究の必要に応じて東京から三重県四日市市へ赴いて聞き取り調査や参与観察を行う必要がある。今年度未使用分の予算は、このような調査にかかる旅費として使用する予定である。
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