2023 Fiscal Year Research-status Report
A Sociological Study of "Desistance" and Transitions in Women Who Have Experienced Delinquency
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23K12734
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
都島 梨紗 岡山大学, 社会文化科学学域, 准教授 (70779909)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | トランジッション経験 / 犯罪・非行の当事者 / 質的研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は犯罪や非行を経験した若年女性を主眼としながら、広く暴力被害を経験した人々への質的調査を通して、被害からの立ち直りのありかたと、他者を介したケアのあり方を捉えようとするものである。 本研究の主な対象は犯罪や非行を経験した若年女性であるが、Marunaが整理するような従来のdesistance研究が主眼とする、「『どのように』desistanceが機能しているのか」を目的としていない。本研究は、刑務所や少年院をはじめとする、施設収容を経験した女性たちが、日々の生活を重ねていくという生活の実践に主眼を置き、彼女たちの移行経験を描き出そうとするものである。 彼女たちの移行経験を描き出すうえで、重要な観点はいくつかあるが、そのうち、本研究ではひとまず暴力被害の経験に着目することとした。先行研究において、DVをはじめとする暴力被害を女性たちが経験していることが描き出されていたからである。実際に、代表者のこれまでの調査でも、暴力被害に関するエピソードを聞き取ることがあった。 犯罪や非行を経験した若年女性については、女性の犯罪者数がそもそも男性よりも圧倒的に少ないこともあり、中々協力者を探すことが難しいが、今年度は新たに数名の研究協力者に出会うことが出来た。次年度以降、本格的に調査を開始し、被害経験を中心に聞き取りを進めていく。また、若年女性のシェルターへの調査のアプローチも開始しており、犯罪や非行を経験した女性に限らず、様々な被害からの立ち直りのありかたについて捉える準備ができたといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者が学期中に所属機関を変更したことで、大学の研究倫理審査過程が遅れたことにより、今年度実質的な調査をすることができなかった。しかし、いくつか調査可能先を見出しており、次年度以降の調査研究の準備を整えることが出来たといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は、具体的に調査を遂行し、若年女性が置かれる暴力的な状況と、彼女たちを支えるケアの在り方について、明らかにする。海外の学会において、暴力被害などをトピックとする研究報告を聞き、さらに知見を深めていきたい。また、学会報告を通して、研究の成果を公表していきたい。
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Causes of Carryover |
代表者の所属機関が途中で変更となったため、倫理審査過程が遅れ、予定していた調査を実施することができなかったため。
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