2023 Fiscal Year Research-status Report
うつの情動反応とメタ認知へのヨガの治療機序の解明: 心理・神経・生理学的観点から
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23K12903
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Research Institution | Tokai Gakuin University |
Principal Investigator |
塩田 翔一 東海学院大学, 人間関係学部, 講師(移行) (50834040)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | ヨガ / メタ認知 / 島 / オキシトシン |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,次年度の介入研究を行うにあたり,その目的となるメタ認知の心理・生理学基盤の詳細な理解と,介入に用いる具体的なアーサナシーケンスの検討を行った.具体的には,ファンタジーとメタ認知の関わりにかかる神経・生理学的基盤を解明した,また,脊椎 (頸椎,胸椎,腰椎,骨盤) とその周辺にある自律神経を介した内分泌系が大脳にもたらす作用にかかる仮説を設定した.これらの仮説に基づき,頸椎,胸椎,腰椎,骨盤を効率よくエクササイズすることのできる三角のポーズ,三日月のポーズ,鷲のポーズ,安楽座,兎のポーズ,鰐のポーズ,胎児のポーズ,眠れる英雄のポーズ,屍のポーズからなる構造化アーサナシーケンス一ノ型を考案した.これらの知見はすでに国内外の学術雑誌へ掲載済み,投稿中である.そして,次年度の介入研究にかかる準備として,小学校での研究・臨床活動を進めていた.精神疾患を予防するという観点から見た場合に,発達の初期からの介入はとても重要となる.本研究で構築している構造化アーサナシーケンスは,専門家ではなく誰しもが簡便に用いることができることを目指しており,本研究が成功し,学校教育にヨガが根づくきっかけとなることができれば,子ども達の心身の健やかな発達に大きく寄与することが期待される.これらを踏まえると,初年度の研究の進捗状況は計画以上に進んだのではないかと推測され,次年度以降も同様の速さで進めていきたいと考える.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当該研究にかかる本年度の実績として,すでに国際学術誌3本,国内学術誌2本が掲載されている.また,国際学術誌1本,国内学術誌1本が投稿中となり,計7本の研究成果が期待される.そして,次年度の計画として新たに小学校でのヨガを用いた介入も進行しており,大幅な進展があったため,この評価とした.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,ヨガを用いた介入研究が始まる.これにあたり,万事滞りなく進めることができるように,鋭意準備を行う予定である.
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