2023 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of formation and extinction of singularities in nonlinear parabolic equations
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23K12998
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
高橋 仁 東京工業大学, 情報理工学院, 助教 (40813001)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 半線形熱方程式 / fast diffusion方程式 / 爆発解 / 特異解 / 正則性 / 臨界ノルム |
Outline of Annual Research Achievements |
冪乗の形の非線形項を持つ半線形熱方程式に対し,解の上限ノルムが有限時間で発散するとき臨界ノルムも爆発するか,という臨界ノルム爆発問題を主に考察した.これまで三浦英之氏(東京工業大学)と研究代表者との共同研究において,Sobolev優臨界な場合に,臨界ノルムの上極限の意味での爆発は示せていたが,それを極限に改善できるかは分かっていなかった.2023年度には同氏との共同研究を進展させ,実際に極限の意味での爆発を証明した.つまり,Sobolev優臨界での臨界ノルム爆発問題を肯定的に解決した.この結果はすでに論文としてまとめ,投稿中である.また,極限の意味での爆発を示す際に得られたある種の正則性定理を用いると,上極限の場合の証明を大幅に簡略化できることも分かったため,これについても論文としてまとめ投稿中である. また,1次元Fast diffusion方程式に対し,M. Fila氏(Comenius大学),柳田英二氏(東京大学)との共同研究により特異性が時間経過とともに進行する解を考察した.厳密解を適切かつ非自明に変形し様々な比較関数を構成することで,特異解の存在,条件付き一意性を示すとともに,特異点付近および遠方での解挙動,時間無限大での漸近形などを解析した.結果として,特異点の動き方に応じて特異性の強さが変わり得ることを含む,さまざまな性質を明らかにできた.この結果はすでに論文として投稿し,Mathematische Annalenに掲載が決定している. 以上に加え,比佐幸太郎氏(東北大学)と石毛和弘氏(東京大学)との共同研究がTransactions of the American Mathematical Societyから,山本光氏(筑波大学)との共同研究がJournal of Evolution Equationsから出版された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定よりも早く非線形項がSobolev優臨界な場合の臨界ノルム爆発問題を解決することができた.一方で,Sobolev劣臨界の場合での解の爆発レートの解析については必要な評価が得られず,あまり進展しなかった.以上により,おおむね順調に進展していると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き半線形熱方程式の爆発解を主な研究対象とする.非線形項がSobolev劣臨界な場合の爆発解の特徴付けを試みるとともに,ちょうどSobolev臨界の場合に臨界ノルムの爆発条件を考察する.また,得られた手法を類似する方程式に適用できないか検討する.適時,fast diffusion方程式のblow-downレートについても調査を進める.
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Research Products
(8 results)