2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of deep learning for efficient search of continuous gravitational waves toward exploring new physics and new particles
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23K13099
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山本 貴宏 名古屋大学, 理学研究科, 研究員 (70972016)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 深層学習 / 重力波 |
Outline of Annual Research Achievements |
観測期間よりも十分長い間、ほぼ定常的に継続する重力波を連続重力波と呼ぶ。連続重力波の主な放出源は回転する歪んだ中性子星である。また近年では回転するブラックホール周りにできるスカラー粒子の雲や惑星質量の原始ブラックホール連星なども連続重力波を放出すると予測されている。連続重力波の検出は宇宙物理や素粒子論・宇宙論に対して大きなインパクトを与えると期待されている。一方で、データ解析の観点から言えば、数ヶ月から数年間にわたる観測データを扱う必要があるので、計算コストが膨大になる。連続重力波探索は重力波天文学において挑戦的な課題の一つである。本研究では、深層学習を用いた連続重力波の効率的な探索手法を開発し、LIGO-Virgo-KAGRAの共同観測により得られた観測データから連続重力波探索を行うことが目的である。本年度は、先行研究で実装した解析手法をさらに拡張し、複数の周波数ビンを一度に入力して推定できるようにした。これにより、計算時間の短縮だけではなく、コヒーレントに解析できるデータ長を伸ばすことができるようになり、検出性能の向上が期待される。重力波源の方向を仮定した探索を想定し、さらに先行研究では取り入れていなかったスピンダウンを波形に取り入れて模擬データを作成し訓練及び性能評価を行なった。この性能評価の結果、標準的な探索手法と同程度の性能を短い計算時間で得ることができると見積もった。アルゴリズムを特徴づけるパラメータ(コヒーレント時間、ニューラルネットワークの構造など)を最適化することで、より高い性能を得ることができると期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
重力波放出源の方向がわかっている状況での探索を想定して、探索手法の核となるアルゴリズムを実装した。また、理論波形をガウスノイズに注入して作成した模擬データに対する性能評価も行い、これまでよりも良い性能を発揮することを確認した。
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Strategy for Future Research Activity |
非ガウスノイズを注入したり検出器由来のデータギャップが存在する場合を想定した模擬データを用いて性能評価を行うことで、現実的な設定で期待される検出感度を評価する。その後、LIGO-Virgo-KAGRAの第三期共同観測で得られた観測データを用いた連続重力波探索を行う。信号が検出されたらその物理的・天文学的解釈を行い、検出されなかった場合は重力波振幅に対する上限値を与える。
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Causes of Carryover |
半導体製品の高騰により、予定していたGPU搭載基数を減らしたことが直接的な原因である。次年度は海外の共同研究者らとの研究打ち合わせや、研究会での発表などを積極的に行うことを予定している。
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