2023 Fiscal Year Research-status Report
深多波長データとJWSTによる遠方宇宙における星形成活動の終焉の解明
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23K13141
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 慧 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特別研究員 (00973223)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 銀河進化 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、本研究を遂行する上で重要な情報の一つである「星形成を終えようとしている静かな銀河の形態」の評価に注力した。James Webb宇宙望遠鏡のNIRCamによって撮影された深高解像度画像を用いて宇宙が始まってからわずか10-20億年後の宇宙初期に存在する星形成を終えようとしている静かな銀河の静止系可視光での形態を初めて統計的に調査した。画像解析の結果、この銀河種族は一般的な銀河と比べても小さく、またより近傍にある同じ銀河種族と比べても小さいことが明らかになった。また、これらの銀河は宇宙が始まってからわずか10-20億年後にもかかわらず既にバルジと呼ばれる近傍宇宙の楕円型銀河と共通する構造を持っており、これらの銀河の構造変化はより宇宙初期で起きることが示唆された。 これらの研究成果や以前の成果を元に、2023年度は国際学会における発表を5件、国内学会における発表を1件行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は本研究を遂行する上で重要な静かな銀河の形態情報を評価することに成功し、この成果を論文化することができた (Ito et al. ApJ, 964, 192 2024)。今後、これらの銀河のAGN活動性との関連や他の性質情報との関連を調べていく必要があると考えているが、データはすでに所有しているため概ね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、銀河の形態情報の測定数をJWSTの高解像度画像を増やしながら、形態情報とAGNの活動性の関連や居住環境とAGNの関連をスタッキング法を用いて調べていきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
査読論文の出版手続きが出版社内で遅れ、完了が年度を跨いだため、出版費用の支払いが本年度行われなかったため。次年度使用額は該当出版費用に当てられる予定である。
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[Journal Article] An Atlas of Color-selected Quiescent Galaxies at z > 3 in Public JWST Fields2023
Author(s)
Valentino Francesco、Brammer Gabriel、Gould Katriona M. L.、Kokorev Vasily、Fujimoto Seiji、Jespersen Christian Kragh、Vijayan Aswin P.、Weaver John R.、Ito Kei、Tanaka Masayuki、Ilbert Olivier、Magdis Georgios E.、Whitaker Katherine E.、Faisst Andreas L.、Gallazzi Anna、Gillman Steven、Gim?nez-Arteaga Clara, et al.
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Journal Title
The Astrophysical Journal
Volume: 947
Pages: 20~20
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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