2023 Fiscal Year Research-status Report
自治体・土地所有者・市民からみる生産緑地の必要性及び活用方向性に関する研究
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23K13465
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
坪井 志朗 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (90823881)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 生産緑地 / 農地活用 / 自治体アンケート / GIS |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は生産緑地制度に関するデータ収集や田園住居地域の制定過程について整理した。その際、生産緑地を指定している自治体に対して、アンケート調査を実施した。また、住民が市街地内で緑を感じるグリーンインフラについても調査した。2023年度に得られた成果を以下に示す。 1.生産緑地制度を指定している自治体に対しアンケート調査を行い、生産緑地の位置づけを把握した(回収数160自治体、回収率68.4%)。その結果、生産緑地を都市にあるべきものとしているのは128自治体(80.0%)であり、その中で35自治体(27.3%)が生産緑地を緑地空間や防災空間として位置付けていることが分かった。 2.一方で、生産緑地に対しても都市の開発に合わせて宅地化したいと考えている自治体が4自治体(2.5%)存在し、生産緑地であっても市街地内農地を開発しようとしていることが分かった。 3.住民アンケート調査を行い、グリーンインフラの感度について調査した(愛知県内の生産緑地指定都市の①政令指定都市、②中核市、③その他の市、④生産緑地指定のない中核市、回答数は①~④で各々258、計1032)。その結果、農地の価値を感じているのは227件(22.0%)であり、公園の緑(582件、56.4%)や並木道の街路樹(586件、56.8%)の半数程度であること、都市規模が小さいほど市街地内の農地に価値を感じている傾向にあることなどが分かった。 4.また、2024年度の研究に先立ち、上記アンケートに伴い28自治体の生産緑地のGISデータを入手した。また、愛知県内の生産緑地指定都市である22自治体においても行政計画等から生産緑地エリアを特定し、GISデータ化した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2023年度は生産緑地や田園住居地域の概要について整理したうえで、自治体における生産緑地の位置づけについて分析した。また、2024年度の研究に先立ち、生産緑地データの収集を行えたため、予定以上に進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は自治体を通して生産緑地所有者や市街地内農地所有者に対してアンケートを行い、生産緑地の活用や保全等の意向や調査する。
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