2023 Fiscal Year Research-status Report
Fundamental study on housing and living support toward seamless system between disaster and normal period
Project/Area Number |
23K13472
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
須沢 栞 東海大学, 建築都市学部, 特任講師 (10910284)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | 居住支援 / 生活相談支援 / 東日本大震災 / 能登半島地震 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、居住支援の体制確立に向けた動きが高まっている。災害時は短期間に大量の居住支援ニーズが生じ、関連制度は平時と大きく異なるにも関わらず、災害時の居住支援の実施方針は不明確である。平時から居住支援に取り組む居住支援協議会や居住支援法人がその役割を果たすことが期待されるが、その詳細は明らかになっていない。本研究は、平時と災害時の居住支援体制をシームレスにつなぐため、居住支援協議会・居住支援法人が果たすべき役割および支援体制の確立手法を明らかにすることを目的としている。 2023年度は、[①調査]:国内外の先進的取り組みや周辺分野の手法の把握、[②調査]:被災地における実施状況の把握を実施した。具体的には、東日本大震災における支援体制を明らかにするため、岩手県盛岡市、宮城県仙台市を中心に支援を実施しているNPOや社会福祉法人等を対象として、資料収集やインタビュー調査、現地への訪問調査を行った。将来的な災害においてどのように支援体制を構築できるかといった観点から、発災直後から復興期ににおける資金や支援の実施主体の変遷についても焦点を当てている。また、2024年1月に発生した能登半島地震においても、支援の実施状況を把握することが急務であり、輪島市を中心として避難所や仮設住宅への支援や訪問の実施状況についても調査を行った。また、次年度での現地調査を予定している熊本地震での支援の実施状況についても、既往研究を元に情報の整理を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度に予定していた関連団体へのインタビュー調査を、数件ではあるものの実施することができ、支援体制の状況を把握できたため、概ね順調に研究が進展していると言える。
|
Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、災害時において居住支援協議会が活躍したとされる地域(熊本県・熊本市など)を中心として調査を展開する予定である。得られた成果について中間発表の機会を作ったり、他の研究者らとの研究会、ディスカッション等を実施することで、研究の推進を図っていく。
|
Causes of Carryover |
当初予定していたインタビュー調査等を全ては実施できなかったため、次年度使用額が生じた。次年度のインタビュー調査等で使用する。
|